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イケてるブロガーインタビュー

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  • 日本じゅう、果ては世界を駆け巡る「ビールの現場」を訪ねる男

    ?ワザアリ!
    ~『ビール現場主義』の舞台裏~
     
    編集部:
    やはり、ビールは毎日飲んでらっしゃるんですか?
    ブロガー:
    365日中360日は飲んでます。もちろん発泡酒や第3のビールを含めてではありますが。
    編集部:
    「現場」にはどのぐらいの頻度で訪問されてるんでしょう?
    ブロガー:
    2008年は1年間で54現場(うち新規21現場)行ってます。ならすと週1回以上のペースということになりますね。自分でも驚きます。
    編集部:
    これまででいちばんビールを飲んだときの量を教えてください。
    ブロガー:
    1日に飲んだビールの最大量でいうと……そんなに強いわけではないので、記録に残っている限りでは、一晩で8パイント(4リットル強)かな?

    編集部:
    4リットル!それは十分お強いですよ!さて、「現場」の探し方、セレクト基準について教えてください。
    ブロガー:
    以前は「日本地ビール協会」さんが発行していた、「醸造所リスト(すいません、名前は忘れました)」という小冊子を参考にしてました。
    インターネットがポピュラーになってからは、やっぱりホームページが中心。「日本地ビール協会」さん、アスキーさん、ほかのビールブロガーさんの記事などから情報を集めています。
    「現場」のセレクト基準は……。
    良さそうな「現場」に狙いを定めて行く!というわけじゃなく、基本は「ついで」なんですよね。
    家族旅行の「ついで」
    ゴルフの「ついで」
    観光の「ついで」
    出張の「ついで」

    最近でこそ、行ったことのない「現場」が少なくなってきたので、ある程度狙いを定めないといけなくなってきましたが、ベースはあくまで「ついで」です。
    それともちろん、ブログの読者からの情報をもとに訪問した「現場」もあります。よく家族旅行で行くタイ・バンコクの「The Londoner Brew Pub」がそれ。タイの「現場」については、ほとんど何の情報も持ち合わせてなかったのですが、ある方がコメントで教えてくれました。教えてもらってから行くまで、2年かかってしまいましたが(笑)。

    一日のうちにハシゴした「現場数」が最も多かったのは、2006年のドイツ・チェコ旅行2日目。ボンの現場、ケルンの現場×2、デュッセルドルフの現場×2で、合計5箇所。飲んだビールは合計16杯。「でも、これはいくらなんでも飛ばしすぎでしたね。このときの頑張りが、結果的にはペースダウンにつながってしまいました」との弁。凄すぎます。(写真は、beer-kichiさんたちが移動中に見かけたという巨大バルーン。ケルシュ・ビアを代表するご当地ビール「ギルデンケルシュ」を模ったもの。後ろに見えるのはケルン大聖堂)

    編集部:
    ブログについて、周囲の方々からのご協力はいかがですか?会社員で、お子さんもいらっしゃるとなると、なかなか自由に「ビール旅行」もできないんじゃないかと思うのですが。
    ブロガー:
    家族にはちゃんと言ってないんですよ、実は(笑)。さすがに妻は、もう知ってるとは思いますが、表立って話題になることはありません。
    また、仕事仲間も友人も、わたしが「ビール現場主義者」であることを知ってる人間は、数えるほどしかいません。
    ビア友K(同期入社)
    は数少ない一人ですが、あまりブログについては話をしません。ビア友K氏(ブログを書くのを薦めた人)とは、ブログ運営にまつわるあれこれについて、相談に乗ってもらってます。
    総じて、ブロガーとしてのわたしに協力してくれる周囲の人間は、極めて少ないです。
    ただ、わたしが尋常ならざる「ビールマニア」であることは、当然周りは知ってますから、そういう意味では、いろいろ協力してもらってます。
    家族旅行前、夫婦でこんなやり取りをすることが多いです。
    私「今度の休み、九州の温泉を巡るっていうのはどう?」
    妻「いいわねぇ」
    私「1日目はここに行って、2日目はここに行って……」
    妻「いいんじゃない」
    私「でさぁ、2日目の昼食なんだけど……」
    妻「ビール行きたいんでしょ、わかってるわよ。その後の運転、山道とかはいやだからね」
    私「それは大丈夫!いつも悪いねぇ……」
    てな具合で、九州が東北に代わったり、温泉がスキーに代わったりするだけです(笑)

    編集部:
    そういうやり取りを経て、「ドイツ・チェコビール旅行」が実現したわけですね。でも、会社員であるbeer-kichiさんと“ビア友K”さんが9日間も海外旅行とは、並大抵のことじゃありませんよね?
    ブロガー:
    わたし自身もですねぇ、本当に実現するとは思いませんでした、2006年の「ドイツ・チェコビール旅行」。いまから思うにいくつかの偶然と、長い間かけて蒔いた種が実を結んだといえます。

    ◆偶然その1…ビールの国、ドイツでワールドカップが開催された
    ◆偶然その2…2006年はわたしとビア友Kが二人揃って入社15年を迎え、会社から特別な休暇(夏季休暇等とは別)をもらえた。
    ◆偶然その3…お互い子供が大きくなっていて、それなりに手がかからなくなっていた(わたし/長女9歳、長男6歳、ビア友K/長女8歳、長女5歳)。
    ◆蒔いた種…何かの折に、「死ぬまでに、またビールを飲みに行きたい」と発言する(妻が好きな「世界遺産」系のTVを観ている時など)。

    妻も、わたしとビア友Kが、1992年にチェコ、1994年にドイツ、1995年にイングランド・スコットランドと旅行してることは承知してますし、ビールが好きであることは、いやというほどわかってますから。
    つまり、いつ「行きたい」と言い出してもおかしくない雰囲気を作っておくことが重要なんです。あと、それなりに家族を連れて海外旅行等に行っておくことも、これまた大事だと思います。


    過去の記事のなかでもっとも力を注ぎ、読者からの反響も大きかったというのが、「ドイツ・チェコ ビール旅行記2006」の全159エントリ。「ほかに『準備編』とか『妄想編』とか『回想編』がありますので、全部で200記事くらいにはなるんじゃないでしょうか。これだけ力を入れたんですから、『反響が大きかった』と思いたいエントリ№1です。ごくたまにですけど、検索エンジンでこられた方が、1から159まで読んでくれるときがあるんです。メッチャクチャ嬉しいですね」とbeer-kichiさん。写真は、旅行の7日目にドナウ川のほとりで堪能したというヴルスト(ソーセージ)とヴァイツェン。最高のシチュエーションに最高の味、本当に羨ましい!

    編集部:
    ところで、ビールを飲みに入ったお店で、顔バレすることはありますか?
    ブロガー:
    「ビールなお店」で、写真を撮ってる一人客って怪しいじゃないですか。わたしがその「怪しい客」なわけですから、当然話しかけられるんですね、店の人に。
    基本「ビール現場主義」の人、というのは隠したいんですが、店の人がいい感じだったり、酔いがまわってたりすると、言っちゃうことがあるんです。「わたし、ビール現場主義っていうブログやってるんです」といった風に。
    で、その店を再訪したりすると、『ビール現場主義』の内容を踏まえた会話を振ってこられたりすることも多いわけです。「札幌のあの現場、どうでした?」って感じで。
    カウンターって狭いじゃないですか。その会話って、当然隣の人にもそのまた隣の人にも聞かれるわけです。これだけで、「ひょっとして……」となったことが3回くらいあります。
    ビールマニアの世界って、狭いですよ、ホント。

    編集部:
    では、これまで行ったなかで、「最高だった現場」「忘れられないビール」を教えてください。
    ブロガー:
    まずは「最高だった現場」から……難しいですねぇ、多すぎて。
    がんばって、片手に絞ってみました。

    ●ドイツ・デュッセルドルフ「ツム・ユーリゲ
    ●ドイツ・バンベルク「スペツィアル・ケラー
    ●岩手・盛岡「ビアパブ ベアレン
    ●神奈川・横浜「キリンビール横浜工場
    ●東京・福生「福生のビール小屋

    そして「忘れられないビール」……これも難しいですねぇ、多すぎて。
    こちらもがんばって、片手。

    ●ドイツ・デュッセルドルフ「ツム・ユーリゲ
    ●ドイツ・フライジンク「ヴァイエンシュテファン ヘーフェヴァイス
    ●チェコ・ピルゼン「ピルスナー・ウルケル
    ●チェコ・チェスキー・ブディヨヴィツェ「ブドヴァル
    ●チェコ・プラハ「ウ・フレク」の黒ビール

    片手だと、海外ものだけで終わってしまいました・・・すいません。

    ?オススメ!
    ~『ビール現場主義』ならではのオススメ~
     
    編集部:
    『ビール現場主義』を発信している beer-kichiさんならではの“オススメビール現場”を教えてください。
    ブロガー:
    オススメ現場・海外編は……先ほど挙げた「最高だった現場」は、入ってきますねぇ。

    ●ドイツ・デュッセルドルフ「ツム・ユーリゲ
    ビールはメインの「アルト」と「ヴァイツェン」の2種類だけなんですが、アルトが美味いんですよ。わたしが大好きな「ナンボでも飲めるのに、飲み飽きない系」。働いている人からも「うちのアルトは美味いぞ!」というオーラが感じられるのも含めて、素敵な「現場」です。
    ●ドイツ・バンベルク「スペツィアル・ケラー
    泊まったホテルのおじさんに教えてもらった「現場」。街中にも「スペツィアル」の「現場」はあるんですが、わたしがオススメしたいのは、街中から少し離れた丘の上にあるビアガーデン。丘の上ですから、景色がいいんです。眼下に広がる世界遺産の街並み……たまりません。
    ●チェコ・ピルゼンのビアホール
    ちょっと名前がわからないんですが、素晴らしいビアホールがありました。まあ、ピルゼンは街全体が「ピルスナー・ウルケルの現場」ですから、きっとどこで飲んでも美味しいはずです。

    次に、オススメ現場・国内編です。

    ●岩手・盛岡「ビアパブ ベアレン
    昨年7月にオープンした直営の「現場」。ビール良し、料理良し、北上川を望むロケーション良し、巨大マスジョッキ(1リットルジョッキ)で飲ませてくれる心意気良しと、わたしにとってマリナーズイチロー以上の存在です。……たとえがわかりづらいですか?
    ●静岡・沼津「タップルーム
    クラフトビール界の、いまや巨人。ベアードビールの「現場」です。飲んだことのない人は、一度飲んでみてください。ビールの概念が広がります。近くに美味い寿司屋があるのも、オススメポイントの一つ。ロケーションも意外性ありますし。
    ●長野・軽井沢「カフェ・ハングリースポット」&「村民食堂
    リゾート業界で飛ぶ鳥を落とす勢いの星野リゾート。隣接のホテル「ブレストンコート」に泊まると、ここで夕食が取れます。このカフェとレストランでは、あの「よなよなエール」が楽しめるうえ、隣には素敵な温泉「トンボの湯」まであります。少々お金はかかりますが、軽井沢で湯上りに出来立ての「よなよな」。体験して損はないと思いますよ。

    ドイツ・バンベルク「スペツィアル・ケラー」。ホテルのおじさんに教わって訪れたビアガーデン。平日にもかかわらず地元のお客さんでほぼ満席で、眼下に広がるこの景色に感動したbeer-kichiさん、当時の記事に「オレ、もうハンベルクに住みたい」と書いています。

    ?ヤボウ!
    ~『ビール現場主義』の今後について~
     
    編集部:
    『ビール現場主義』の今後の展望を教えてください。
    ブロガー:
    やっぱり国内全現場制覇でしうねぇ。別にそれを目指してたわけではありませんが、ここまできたらやるしかないでしょう。
    海外にも目を向けると、夢は広がります。ダブリンも行きたいし、ベルギーも、オランダも行ってみたい。……とはいえわたしも40過ぎの会社員ですから、あまりに実現性がないのもどうかと思います。
    というわけで、夢は「チェコ再訪」ですね。2006年、国境ではね返されてますから。これは死ぬまでにぜひ。
    編集部:
    『ビール現場主義』について、今後の展望を教えていただければと思います。
    ブロガー:
    難しいこと聞きますねぇ(笑)。そんなの考えたこともありません。
    いま無理やり考えた「展望」としては、「現場」好きが集まって、「何かのついで」でどこかの「現場」に行けると良いですねぇ。
    「何かのついで」を考えるのが、ものすごく難しそうですが。

    「編集部からのコメント」

    こちらのブログは「現場にこだわる」というスタンスにおいて、単なる「ビールマニアのブログ」とは一線を画していますが、その「現場」の定義も「醸造所(ビール工場)内、またはその近くで新鮮なビールが飲めること」という緩やかなもので、さらに「料理が美味しく、雰囲気が良かったら、なお嬉しい」と、あくまで「楽しく美味しく飲む」ことを重視しており、このシンプルな姿勢が「読んでいて共感できる」ポイントなのだと思います。だって本当にワクワクしちゃいますよ。「チェコで飲むウルケル」ってそんなに美味しいんですか!?ああ、飲んでみたい飲んでみたい。嘘だと思ったら皆さん、このブログをとにかく読んでみてくださいよ。もう、たまんないです。やばいです(笑)。
    2009年2月26日 18時19分 admin
  • 訪れた「現場」は200超!「ビールの現場」を訪ねるブログ

    Vol.52『ビール現場主義』 beer-kichiさんインタビュー

    1990年、当時はまだ社会主義の神秘のヴェールに包まれていたチェコスロバキアを旅行し、行きがかり上飲んだ一杯のビールが人生を変えた……。こんなエピソードもまじえつつ、「美味いビール」「美味いビールを飲める場所」を探し求めて東へ西へ、ときにはヨーロッパ遠征まで実行してしまう行動派ブログ、『ビール現場主義』。ビールについての薀蓄が語られていても、不思議とオタクっぽくはなく、どちらかというと「スペック」よりも「好み」を重視。ただひたすら「ビールが好きだ」という気持ちがにじみ出ている文章に、思わずウンウン肯いてしまう。そしてもちろん、ビールが飲みたくなるブログです。

    プロフィール画像
    beer-kichiさん

    大阪府出身、40代前半の会社員で、
    小学校5年生の娘と、小学校2年生の息子の父。
    昨年3月まで横浜に住んでいたが、現在は東京・江東区在住。

    日本と世界の「ビールの現場」を訪ね歩く会社員のブログ

    スガオ!
    ~『『ビール現場主義』を作っているのはどんな人?~
     
    編集部:
    自己紹介をお願いします。
    ブロガー:
    父が飲めない体質だったこともあり、お酒との出会いは遅くて、大学時代。最初は、全然美味いとは思いませんでした。コンパ(懐かし!)とかでも、しょうがなく飲んでる感じ。いまとなっては、まったく思い出せない感覚です。
    そんなわたしに変化が訪れたのが、1990年。
    春休みを利用して、陸上部時代の友人Tと1ヶ月ほどヨーロッパをフラフラしたんですが、そのとき、チェコスロバキア(現チェコ)で飲んだビールが、もうメチャウマ。この1年前にドイツ(ミュンヘン)を訪問して、本場のビールも体験済みだったんですけど、わたしの人生を変えたのはやっぱりチェコのビールです。
    でも、いつもビールばかり飲んでるわけじゃないんです。ワインも焼酎も日本酒も、もちろん発泡酒も……。ビール、結構高いんで。
    あとは、ゴルフも好きですし、阪神タイガースは「好き」とかそういう生易しいレベルじゃないですし、自転車(ロードレーサー)も、アジアンリゾート巡りも……。
    欲張りすぎですかね。


    beer-kichiさんのビールの原点ともいえるチェコのピルスナー・ウルケル。1842年にチェコのピルゼンで誕生したこのビールは、世界の主流である「ピルスナー」タイプの元祖とされています。最近では、日本でも空輸の新鮮な樽生を出す店が増え始めており、このブログでもたびたび紹介しています。

    コダワリ!
     ~『ビール現場主義』とは?~
     
    編集部:
    『ビール現場主義』のテーマをズバリ教えてください。
    ブロガー:
    同じビールでも、造った場所(現場)で飲むビールって、ホント違うんです。
    その土地の水で造ったビールとともに、その土地の食材で作った食事を楽しむことの楽しさ、気持ちよさを、一人でも多くの人に伝えること……と言ったら、ちょっとカッコよすぎますか?
    編集部:
    いつごろから、「ビール現場主義」を標榜するようになったんですか?
    ブロガー:
    「ビール好き」から「ビール現場主義者」になったのは、1992年5月。社会人となり、同期入社のK(後の「ビア友K」)と一緒にチェコにビールを飲みに行ったときのこと。
    日本で飲んでいた瓶詰めのピルスナー・ウルケル(チェコの代表的ピルスナービール)とまったく違う美味さを認識した瞬間、我々は「ビール現場主義者」になりました。
    その後、1994年に酒税法が改正されたのを契機に、日本にも「地ビール」が誕生し、興味本位でいくつか巡っているうちに、いまに至ってしまいました。
    これまでに訪れた「現場」は国内195ヶ所、国外28ヶ所です。同じ「現場」を2度、3度と訪れることも珍しくないので、延べ回数は見当もつきません。
    最近は子供が大きくなったので、家族で「現場」に行くことは少なくなりましたが、昔はよく家族で行ってました
    地ビールの「現場」は、車で行かないと不便なところが多く、そういうときに有難いのは、運転を代わってくれるの存在ですね。感謝してます。

    編集部:
    『ビール現場主義』における「現場」の定義を教えてください。
    ブロガー:
    さらっと言ってしまうと、醸造所(ビール工場)の敷地内に併設されているパブ・レストランを指します。
    ただ、醸造所直営、併設にこだわってるわけではなく、醸造所の近くで、飲むことができればそこも「現場」だとわたしは認識しています。つまり「新鮮さ」と「ビールに旅させないこと」に、こだわってるんですね。
    ビールには我々が普段親しんでいるピルスナータイプ以外にも、多くのスタイルがあって、それら全てが「新鮮=美味」なわけではないんです。ただ、わたしの場合チェコのピルスナーが原点なんで、ピルスナーに限って言うなら、「現場」で飲むピルスナーがいろんな意味で最高だと信じています。

    編集部:
    「現場」やビールの良し悪しを判断する上で重視するポイントを教えてください。
    ブロガー:
    こういうブログを書き始めたころ、自問自答したことがあります。「俺が好きな『現場』って、どういう『現場』なんやろう?」って。
    で、いままで訪問して良かった「現場」を思い出して、色んな要素に分解してみたんですね。なんだか仕事みたいですが。
    まず大事なのは「ビール」。
    そらそうですよね、ビール現場主義者なんですから(笑)。美味しいビールが1種類あれば、良いっちゃあ良いんですが、できれば種類も豊富なほうが有難いです。料理に合わせ、体調に合わせ、酔い具合に合わせて、チョイスする楽しみが増えますよね。
    たぶん、次に大事なのは「食事が美味しいかどうか」。
    わたしが好きなのは「食中酒」としてのビールなので、これも外せないです。「マリアージュ」(お酒と料理の組み合わせ)とかは、難しいんで良くわかりませんが……。
    そうそう!美味しいことも重要なんですが、「地元感」も大切です。
    「郷土料理をアレンジして、ビールに合うようにしました」とかメニューに書いてあると、嬉しくなっちゃいます。
    そしてそして、忘れちゃいけないのが雰囲気。
    弱いんですよ、地元の人がワイワイやってる雰囲気に。別にそこに交じってワイワイやるわけじゃないんですが、地元の人の会話を横で聞いているだけで、幸せな気分になります。
    どこの「現場」に行っても、わたしは基本的に「お客さん」「一見さん」ですから、家の近くにいい「現場」があるというのは、本当に羨ましいです。
    ビールそのものの良し悪しに関しては、大変難しいですね。ビールには様々なスタイルがあって、違うスタイルのビールを比較してどちらが良いとか悪いとか、言いづらいです。
    『ビール現場主義』でも、飲んだビールに10段階の★をつけたりしてますが、あまり深く考えず、わたしの好みに合ってる度合いを表してます。
    大好きなピルスナータイプで美味しいのに出会うと、ものすごく嬉しいですし、逆にちょっとイマイチだと、必要以上にがっかりしてしまいます。期待値が高いからでしょうね。
    あと、わたしの好み自体も、飲み始めた頃と今では大きく変わっています。
    昔はホップのキャラクターが前面に出た、刺激的なビールが好みだったんですが、最近は飲みやすいのに飲み飽きない、穏やかでバランスの取れたキャラクターのビールを好む傾向があります。

    編集部:
    ところで、『ビール現場主義』っていいタイトルですよね。
    ブロガー:
    最初は『ビール三昧』っていうブログ名でスタートしたんです。で、自分が始めてみてわかったのは、ビールに関するブログの多さ。そりゃもう、いろんなブログがあるわけです。
    ビールの味について詳細に表現しているものがあれば、ビールの薀蓄を語るものあり。どれもこれもわたしより上手いし、知識もある。みなさんの方が、よっぽど「ビール三昧」(笑)。あっという間に壁にぶつかったわけです。
    でもねぇ、微妙に違うといえば違うんですよ、ビールへの対し方が。その違いって何やろうなぁ、と考えてたんですが、『ビール現場主義』というタイトルを思いついたとき、「これや!」と思いましたね。短いのに、わたしの立ち位置が表現されてて。
    いままで書いたどのエントリよりも、このタイトルが一番のお気に入りです。
    ここだけの話ですが、他の方が醸造所併設レストランのことを「現場」って表現してるのを見ると、嬉しくなりますよ。わたしが言いだしっぺだと、勝手に思ってますから(笑)。

    「辿り着くのが大変だったこと」で印象深いとbeer-kichiさんが語る鹿児島・枕崎の「花渡川ビアハウス」。(写真のビールはその名も「ゴールド」)「最寄の駅からもそこそこ歩くんですが、それより何より最寄の駅である『枕崎』まで行くのが大変でした。鹿児島中央駅を午前10時頃出発して、指宿で乗り換え、JRの終着駅『枕崎』に着いたのが、13時。そこからビールを飲んで、鹿児島に帰ってきたら、もう夕方。一日仕事でした(笑)」

    札幌出張のついでに立ち寄ったという登別地ビール館。登別駅を出ると赤鬼が出迎えてくれます。有名な温泉にもクマ牧場にも目をくれず、純粋にビールを飲むためだけに登別を訪問したというbeer-kichiさん。北海道では、ほかにも小樽やら十勝やら、出張の足を延ばして多くの「現場」を訪問されていますが、北海道内の距離感って意外と離れてるというか「広い」ですよね。「ついで」というには遠いところもあり、その行動力には驚きです。

    2009年2月26日 18時06分 admin
  • スペインで、スペイン人のなかで暮らす日本女性の日常ブログ

    ?ワザアリ!
    ~『食べて歩いて遊んでスペイン!』の舞台裏~
     
    編集部:
    ブログを書くときに、気を付けていることはありますか?
    ブロガー:
    わたしが実際に見たり感じたりしたことを、スペインに興味がない方にも気軽に読んでいただけるように書く努力をしています。「行ってみたい」「スペインって面白い」なんてコメントを頂くと天にも昇る気持ち、ブログをやっていて良かったと感じる瞬間です。
    編集部:
    ブログの記事のなかで、印象に残っているものを教えてください。
    ブロガー:
    パンプローナの牛追い祭り巨大人形・大頭人形サン・ジョルディの中世祭や、歴史の教科書でお馴染みのザビエルの城などは自分でも楽しんで書きましたし、マリファナ合法の話には、皆さんから驚きの声とご意見もいただきました。人間の塔は、知人が協力してくれて勉強にもなった思い出深い記事です。また、クリスマスに登場する、うんO人形ことカガネは毎年好評ですね。個人的には1ユーロで何買おう?みたいな小さな発見シリーズがお気に入りです。
    編集部:
    ブログをやっていて良かったなあと思うのはどんなときですか?
    ブロガー:
    基本的にはお気楽ブログですが、時折凹んで楽しい話題が書けず、ブログで思いの丈をぶちまけてしまう事もあります。そんなとき、皆さんから温かい励ましのメッセージをいただくと、感謝の気持ちでいっぱいになります。パソコンに向かって大泣きしているわたしを見て、親方が「またか」と呆れていることもありますが、ネタの提供者として天然ボケの親方は絶対的存在で、なぜかファンも多いようです。
    編集部:
    ブログについて、周囲の方々からの反応はいかがですか?
    ブロガー:
    親方とは、かつてわたしのブログ中毒が原因で大喧嘩したこともありますが、最近はブログ内での自分の役割をわきまえて来たのか協力的で、良き理解者でもあります。友人も、みんな快く協力してくれて、彼らとのふとした会話から生まれた記事も多いですね。こちらが気を遣って顔写真にモザイクをかけると、「僕の顔が見えない」とクレームが出るのはお国柄でしょうか。楽しい話題ばかりではないので余計な心配をかけぬよう、日本では一握りの友人が知るのみで家族や親戚にはカミングアウトしていません。親方の実家では親方が何でも喋ってしまうので皆知っていますが、自分の写真が出ていなければ興味がないようなので、姑チャンネタも気兼ねなく書かせていただいてます。
    人間の塔

    夏から秋にかけて、カタルニア地方のあちこちで見られる「人間の塔」。「カタルニア地方のお家芸」なのだそうです。

    大頭人形

    大頭人形、「Cabezudos(カベスードス)」。有名な「牛追い祭り(パンプローナのサンフェルミン祭)」で、「牛追い」が終わったあとに行われるパレードでは、このような人形が行進します。「近くで見ると、すごい迫力ですよ」とのことです。

    ?オススメ!
    ~『食べて歩いて遊んでスペイン!』ならではのオススメ~
     
    編集部:
    現地在住のウルコさんならではの、スペインに関する“オススメ”を教えてください。
    ブロガー:
    スペインの国民的行事といえば、シエスタ&フィエスタというくらい、本当にお祭りの多い国です。バルセロナを例にとっても、9月は守護聖人を祝うメルセ祭、夏は地区ごとに催されるフィエスタ、2月には準守護聖人のエウラリア(ライア)祭、ひな祭りの3月3日は馬と飴玉のパレードで有名なサン・メディル祭などなど、切れ間なくありますから、短い滞在でもイベントに出くわす可能性大です。バルセロナ観光は市内のガウディ建造物を見学しておしまいという方も多いと思いますが、バルセロナから日帰り出来るオシャレな街も沢山あります。時間がないなら、お散歩街道ランブラスで大道芸を見て楽しんだあと、ボケリア市場に立ち寄ってのぞいてみるだけでも、市民の生活ぶりが肌で感じられて楽しいですよ。
    編集部:
    食べ物についてはどうですか?
    ブロガー:
    今が旬の冬ネギ、カルソッツや、抵抗がないならカタツムリもおすすめです。デザートでは、クレーム・ブリュレの元祖といわれるクレマ・カタラナが日本人好みです。飲み物はサングリアも良いですが、ワインや発泡ワインのカバもお手頃で美味しいものが揃っています。
    カルソッツ

    カタルニア名物のネギ、カルソッツ。真っ黒こげになるまで焼いたネギの表面を剥ぎ、なかの白くてやわらかい部分をいただきます。レストランでこれを注文すると、汚れ防止用のエプロンが出てくるのだとか。それほど皆、夢中になって食べるということなのでしょうか?

    クレマ・カタラナ

    たっぷりのカスタードクリームの表面をカラメリゼしたデザート、クレマ・カタラナ。スーパーで手頃な値段で買えるほど、現地では非常にポピュラーなスイーツなのだそうです。

    ?ヤボウ!
    ~『食べて歩いて遊んでスペイン!』の今後について~
     
    編集部:
    『食べて歩いて遊んでスペイン!』の今後の展望を教えてください。
    ブロガー:
    スペインは、地方ごとにお国柄があるのでは?というほど、風土も人も、それぞれ個性豊かです。まだブログで取り上げていない大好きな場所、たとえばわたしが料理学校時代を過ごした美しい海岸とグルメの街サン・セバスティアンや、海の幸が豊富なガリシア地方、灼熱の太陽のアンダルシア地方などの旅行記も書きたいですね。それから、まがりなりにも料理人ですので、誰でも簡単に作れるスペイン料理レシピなども紹介していきたいと思っています。

    「編集部からのコメント」

    ウルコさんのブログの何がおもしろいかというと、外国で普通に生活している人の日常が、ウルコさんならではの切り口と言葉で語られているところなんですよね。特に興味深く読んだのは、料理人として働くなかで出会う困難や珍エピソードの類です。さまざまな国の人が働く厨房で、嫌な思いをすることもあったり、その一方で冷静に人間観察していたり、また、アラブの富豪のわがままオーダーや、ポテト好きのアメリカ人・イギリス人のネタなんて、「スペインで料理人として働いている」ウルコさんでなければ書けないお話だと思います。ときにめげそうになっているウルコさんに、世界中の読者から寄せられる激励コメントには、思わずこちらまで胸が熱くなってしまうことも。「ブログ」というメディアならではの良さが感じられる、本当に素敵なブログです。
    2009年2月16日 13時47分 admin
  • バルセロナ発!料理人兼主婦が見た「スペイン」と「スペイン人」

    Vol.51『食べて歩いて遊んでスペイン!』 ウルコさんインタビュー

    スペイン生活10年あまり。料理人として働くウルコさんは、スペイン人の夫とバルセロナで暮らしています。家庭も、職場も、友人もスペイン人ばかりというなかで、目にしたこと、感じたことを綴った『食べて歩いて遊んでスペイン!』には、スペインの楽しいところ、素敵なところが紹介されているだけでなく、仕事の苦労や人間関係の悩みなど“本音”もちらほら垣間見え、「スペイン」の魅力はもちろんのこと、それ以上に、書き手である「ウルコ」さんご自身に興味が湧く、そんなブログです。

    プロフィール画像
    ウルコさん

    ハンドルネーム・ウルコ。北海道出身のアラフォー。
    都内外資系企業OLから、スペインで料理人に転身。
    パラドール(国営ホテル)や5ツ星ホテル内レストラン勤務を経て、現在はバルセロナ在住の料理人兼主婦。
    スペイン人の夫と2人暮らし。

    バルセロナ発!料理人兼主婦のスペイン生活記

    スガオ!
    ~『食べて歩いて遊んでスペイン!』を作っているのはどんな人?~
     
    編集部:
    スペイン在住のウルコさん、まずは自己紹介をお願いします。
    ブロガー:
    もともとは英国カブレの夢見るミーハー娘、英語のブラッシュアップを目指してアイルランドへ短期留学したこともあります。そのとき出会った各国からの留学生との交流が、英語圏以外の国を見直すきっかけになりました。
    OLとして仕事を続けることに疑問を感じ、心機一転スペインへ語学留学。日本人の口にも合う美味しいスペイン料理との出会いに生来の食いしん坊根性が頭をもたげて料理人になることを決意しました。
    料理学校卒業後、帰国前に1年だけのつもりで“金太郎村”ことアラン渓谷地方で料理修行をしていたところ、たまたま家業の手伝いで実家へ戻っていた現在の夫、“親方”と出会い、結婚。あのとき、結婚を踏みとどまって帰国していたら、いまごろスペイン料理研究家として華々しく活躍していたかも……。予定が大きく狂ってしまいましたね(笑)。
    “親方”の名前の由来は、日曜大工が趣味で、わたし(つまり日曜大工の弟子)に、偉そうに指図するから。そんな名前を付けたせいか、年々短気で怒りっぽくなるのが気になりますが……。今年で結婚8周年、わたしの在スペイン歴も10年あまりになりました。
    カガネ

    カタルーニャ名物の人形、「カガネ」。スペインでは、クリスマスになると、キリスト誕生を再現した人形「ベレン」を飾りますが、カタルーニャ地方においては、そのベレンのなかに、うん●をしている人形を置く習慣があるそうです。オバマ米大統領もローマ法王もスペイン国王夫妻も、みーんなうん●のポーズ!!『食べて歩いて遊んでスペイン!』、12月恒例の人気記事です。

    コダワリ!
     ~なぜ、『食べて歩いて遊んでスペイン!』なの?~
     
    編集部:
    『食べて歩いて遊んでスペイン!』を始めたきっかけを教えてください。
    ブロガー:
    タイトルは、スペイン庶民の生活と実態を暴露したい、いや、わたしの五感とフットワークを生かして、皆さんにも等身大のスペインを感じていただきたいと思って決めました。
    本当は、大好きな駄菓子の話が書きたくて始め、1、2ヶ月でやめるつもりでしたが、読者の皆さんとの対話が楽しくなり、また記事を書くことで新たな発見もあったりで、深みにはまって、はや4年が経ちました。
    食の話題はもちろんですが、季節によってはイベント続きでお祭りブログと化したり、仕事が忙しいときは自然と職場のネタが多くなりますね。人間ウォッチングはもとから趣味ですが、スペインが誇る芸術家サルバドール・ダリなどは、記事を書いているうちに興味が湧いて好きになった例で、対象に親近感を持ったり、ちょっと好きになるくらいの気持ちで見ると、面白い記事が書けるような気がします。
    かつて確執のあった(?)親方の実家や、つい反発してしまうカタラン人(バルセロナを含むカタルーニャ地方の人)と摩擦なく穏やかに付き合っているのも、ブログの賜物かもしれません。
    チュッパチャップス

    スペインが誇る世界の駄菓子、チュッパチャップス。包み紙のデザインがダリによるものだというのは、あまりにも有名です。スペインでは日本と商品ラインナップが少々異なり、「ガム入り、ソフトキャンディー入り、クリーミーがあり、なんとビッグサイズもある」というから驚きです。チュッパチャップスなのにビッグって……。
    腸詰類

    お祭りの露天でもよく目にするという、チョリソなどの腸詰類。バラエティ豊富な肉加工品は、スペインの食卓の必需品ですが、ウルコさんのお宅では、プチダイエットのためにしばらくガマンしていたこともあるそうです。

    2009年2月16日 13時05分 admin
  • 図書館を愛し図書館を語る。東京の区立図書館を巡るブログ

    ?ワザアリ!
    ~『東京図書館制覇!Blog版』の舞台裏~
     
    編集部:
    『東京図書館制覇!』『東京図書館制覇!Blog版』について、周囲の方々からの反応はいかがですか?
    ブロガー:
    友人たちとの間では、わたしのサイト・ブログを知っている場合でも、そんなにサイト・ブログの話はしませんね。するとしても、図書館の話ではなく、ブログに書いた日常について話すことのほうが多いです。そう考えると、一般的には図書館利用者の割合って少ないのかな??
    編集部:
    ブログを書くときに、気をつけていることはありますか?
    ブロガー:
    当サイト・ブログを図書館の悪口を言う場には絶対したくないので、何か思うところがあったときも、「こういうところがダメだ」という言い方ではなく、「こうしたらどうだろう」というような代案を出すような文章を心掛けています。
    また、ブログに関しては、いろんな方からコメントをいただけるよう、図書館についての話から、どうでもいい(?)日常のことまで、バランスよく書くようにしています。
    編集部:
    ブログを通じて、図書館関係者との交友も広がったとか?
    ブロガー:
    図書館職員さんからは、少なくとも直接サイト・ブログについての否定的な意見は聞いたことがなく、嬉しく思います。図書館訪問時にわたしのほうから、『東京図書館制覇!』を運営している人間だということを言うことはないのですが、メールをいただいて職員さんとお会いすることになったり、訪問時に質問したことでわたしだとバレてしまったり(笑)して、何人かの職員さんとは面識のある状態です。
    なかでも杉並区方南図書館の職員さんからは、私がいただき損ねた図書館だよりのバックナンバーをいただいたり、江戸川区立東葛西図書館さんに関しては、図書館だよりに登場させていただいたり、挙句の果てには職員さんとカラオケに行ったりしています。
    また、東京23区立図書館の中で2館だけ、利用資格がなければ入ることすらできない図書館(小学校の構内に区立図書館があり、セキュリティのためにそのような運営にしている)があり、その2館だけはこちらの素性を明かして訪問させていただいたのですが、その際も趣旨をご理解いただき、許可を出していただいて感謝しています。この2館(くらまえオレンジ図書館東浅草なかよし図書館)のうち、東浅草なかよし図書館については、小学校のPTA関係の方を通じて小学生にインタビューもさせていただきました。
    こうして振り返ると、わたしから図書館関係の方との接触を求めたというより、皆さんにお声を掛けていただいたことで輪が広がったという側面が強く、大変嬉しいことだと思います。

    編集部:
    しかしこれだけの情報量のサイト・ブログを維持していくのは大変ですよね。何か秘訣はあるのでしょうか?
    ブロガー:
    勝手に使命感を持つことでしょうか(笑)。新しい図書館ができたり既存の図書館がリニューアルされた際には、なるべく初日に行って訪問記を書くようにしているのですが、日程的にキツくても「わたしが行かなくてどうする」と思い込んで、なるべく行くようにしています。ある意味、勝手な自惚れで、これまでやってこれたのかもしれません(笑)。
    経堂図書館

    世田谷区立経堂図書館(編集部撮影)。小田急線の高架下を利用して作られた「立ち寄り型」コンセプトの図書館。2006年7月にオープンと比較的新しく、愛称は「本の駅」。Takeniさんは、NPO『図書館の学校』が発行している雑誌に経堂図書館に関するレポートを寄稿するため、たびたび足を運んだそうで、ブログにもその様子が紹介されています。

    ?オススメ!
    ~『東京図書館制覇!Blog版』オススメの図書館情報~
     
    編集部:
    東京23区立で、Takeniさんオススメの図書館教えてください。
    ブロガー:
    申し訳ないのですが、「オススメの図書館」などの質問には、答えないのがポリシーなのです。図書館にはそれぞれいいところがあるので、どれが一番というのは挙げられません。たとえば、大きい図書館は設備も充実しているし、蔵書数も多くて便利ですが、対応が画一的だったり(多くの人を相手にしている以上、しょうがないのですが)、融通が利かなかったり、ある意味「非人情」なところもあったりします。一方、小さい図書館は設備もそれほどでなかったり、資料数も少ないけれど、利用者と職員さんの顔見知り率が高くて雰囲気がよかったりします。また、交通の便がいい図書館は、一見便利そうに思えますが、その分席が埋まっている率も高くなります。というわけで、「オススメの図書館」はときどき聞かれるのですが、ご質問なさる方が図書館で何をするか、図書館のどんな要素が重要かをお聞きしないと、回答できないのです。
    編集部:
    なるほど。では、SHOOTI読者のなかには、あまり図書館を利用しないという人も多いかと思いますので、「図書館を利用する良さ」について教えてください。
    ブロガー:
    普段利用していない方のなかにはご存じない方もいらっしゃるようですが、図書館の本を借りるための利用登録は、在住地の図書館だけでなく、在勤・在学地の図書館でもできます。また、在住地の隣接地域の図書館でも登録できるところも多いです。このほか、住所が証明できさえすれば、在住地等を問わずに誰でも登録することができる図書館もあります。(東京23区の場合はこちらのページをご参照ください)。
    最近の図書館にはCD・ビデオ・DVDを所蔵しているところもあるので、「自分は本を読まない」という方でも、図書館に行ってみてはいかがでしょうか。また、児童向けに木製・布製のおもちゃを貸している図書館もあるのです。「図書館=本だけ」と思っている方は、ぜひお近くの図書館に行ってみてください。
    それからインターネットを閲覧できるパソコンを置いている図書館も増えました。ただし、たいていの場合、閲覧制限・利用制限がいろいろ設けられています。ブログはすべて閲覧不可にしている図書館もあるので、当ブログも図書館によっては表示してもらえません(笑)。
    近ごろは、図書館のネットサービスも充実していて、インターネット上から図書館の蔵書を検索ができたり、本の貸出予約ができたりするようになっています。ネット書店で「購入」をクリックする前に、図書館の蔵書にないか検索してみる、という使い方もできますよ。
    また、東京では特にその傾向が強いのですが、平日22時まで開館している図書館(千代田図書館豊島区中央図書館)が登場したり、12月31日も開館している図書館(千代田図書館)や、1月3日から開館している図書館(台東区中央図書館)もあるんです。図書館に行く時間がないという方も、調べてみたら遅くまでやっていたり、休みだろうと思っていた日に開館していたりしているかもしれません。
    「あなたがカードを作れる図書館をチェック」の画面

    『東京図書館制覇!』には、在住・在勤・在学の状況による図書館の利用登録条件が一覧できるページがあるだけでなく、自分の条件を入力すれば利用登録可能な図書館が検索できる「あなたがカードを作れる図書館をチェック」という、すばらしく親切なコンテンツも用意されています。「東京23区のうち、11区では在住等の条件に関わらず図書館カードが作れるので、どの条件であろうとも最低11区ではカードが作れるんですよ。東京以外の方もぜひチェックしてみてくださいね!」とのことです。

    ?ヤボウ!
    ~『東京図書館制覇!Blog版』の今後について~
     
    編集部:
    『東京図書館制覇!』『東京図書館制覇!Blog版』の今後の展望を教えてください。
    ブロガー:
    東京23区立図書館制覇を終えて、いまは初期に訪問した古い情報を更新しているところです。23区から広げて東京都下も含めるというのも考えなくはないのですが、おそらく恐ろしい館数だと思うので(怖くて数えていません)尻込みしています(笑)。ただ、都立図書館は3館しかない(そのうち日比谷図書館は千代田区に移管される予定なので、将来的には2館)ので、今年中に制覇してみようと思っています。
    あと、それとは別に全国の変わった図書館にも行ってみたいと思っています。温泉と併設の図書館があると聞いているのでそういう図書館や、その他変わった図書館には東京都を飛び出して行ってみたいと思います。
    それから、サイトのコンテンツの一つ、「図書館ランキング&リスト」も、いろいろなランキング・リストを増やしていきたいです。「食堂のある図書館リスト」「ノートパソコンが使える図書館リスト」など、サイトをご覧になった方からご要望いただいているものもあるので、それらを作っていきたいです。
    最後に、これは当サイトの展望ではありませんが、ほかの道府県にお住まいの方が同じようなサイトを作ってくれたら面白いだろうと思っています。ほかの道府県でなく東京の方でも、人によって図書館への感想はそれぞれだと思いますし、ほかの方の図書館訪問記サイトがあったら読んでみたいです。

    「編集部からのコメント」

    「図書館って、“利用者=お客様”というようなものではなくて、利用者と職員の皆さんの両者によって雰囲気が作られていく施設だと思うんですよ。なので、サイト・ブログを通じて自分の考えを述べたり、図書館に直接、要望や意見を投書したりすることで、よりよい図書館作りへの一助になればと思っているんです」とTakeniさん。図書館への愛着と熱心な取り組みには、圧倒されてしまいます。読者の方からのメールやコメントで、最寄りの図書館を「うちの図書館」と表現する人が多いとブログで書かれていましたが、今回の取材を通じて、わたしもそんな図書館を持ちたいものだと思いました。ちなみにTakeniさんの「うちの図書館」は、地元・砂町図書館だそうです。
    2009年2月6日 23時34分 admin
  • 東京都内246の「区立図書館」を3年かけて全訪問した記録

    Vol.50『東京図書館制覇!Blog版』 Takeniさんインタビュー

    東京23区内にある、246の区立図書館を約3年かけてすべて訪問したというTakeniさん。訪問した図書館の情報をまとめたサイト『東京図書館制覇!』と、それに伴う日々の記録を綴ったブログ『東京図書館制覇!Blog版』からは、図書館を愛する心と利用者としての真摯な姿勢、さらには矜持のようなものまで窺えます。何がそこまでTakeniさんのハートを「図書館」に向かわせるのか、また、一連の活動を通じて図書館職員の方とカラオケに行く仲になったというほど濃いサイト・ブログの背景に迫ります。

    プロフィール画像
    Takeniさん

    東京出身の37歳女性、江東区在住。
    「これまで、図書館で働いたりしたことはなく、書店でレジのアルバイトをしたことがある程度。図書館とは純粋な利用者としてのお付き合いです」
    画像は、東葛西図書館の職員の方が描いたTakeniさんの似顔絵(図書館だより『東葛西PRESS』に掲載

    東京23区の区立図書館制覇の記録と日々の雑記

    スガオ!
    ~『東京図書館制覇!Blog版』を作っているのはどんな人?~
     
    編集部:
    自己紹介をお願いします。
    ブロガー:
    ブログを始める前は、近くの図書館を利用する読書好きに過ぎませんでしたが、思いつきで図書館巡りブログを始めてからは、巡る途中での東京散歩も好きになったり、小説だけでなく落語CDも借りてみるようになったり、家から10数km圏内の図書館だと自転車で行くので脚が太くなってしまったりしています(笑)。
    編集部:
    運営されているサイト、ブログを教えてください。
    ブロガー:
    図書館に関する総合的な情報を載せているサイト『東京図書館制覇!』と、これに付随して、図書館に関する雑記読書日記といった内容を書いているブログ『東京図書館制覇!Blog版』を運営しています。
    『東京図書館制覇!』

    『東京図書館制覇!』には、Takeniさんによる「図書館訪問記」をはじめ、各図書館の開館時間や休館日、所蔵物などの利用データが細かく掲載されており、東京23区内で図書館を利用したいという人にとって、この上なく便利なサイトです。

    『東京図書館制覇!Blog版』
    図書館に関する雑記だけでなく、読んだ本の感想や、ときに辛らつな書評が綴られる『東京図書館制覇!Blog版』。毎日チェックしていると、Takeniさんのダイエット状況など、マニアックなプライベート情報も知ることができます。

    コダワリ!
     ~なぜ『東京図書館制覇!Blog版』なのか?~
     
    編集部:
    『東京図書館制覇!』『東京図書館制覇!Blog版』を始めたきっかけを教えてください。
    ブロガー:
    東京23区は、ほかの政令指定都市と違って、市の下に各区がある(神奈川県横浜市青葉区など)のではなく、東京都の下に区が存在しています(東京都杉並区など)。ですので、公立図書館も各区がそれぞれ運営しています。
    東京23区は面積が小さく、公共交通機関も発達しているので、多くの東京人は日常的にあちこちの区を行き来しており、図書館もその感覚で利用したいはず。ですが、ホームページを各区でバラバラに作っているので、一元的に見ることができるサイトがあったら便利だなあと。それを実現させたのが、『東京図書館制覇!』です。
    ……というのは後付けの理由で、本当のところは、ブログを始めるのにただの日記では面白くないのでテーマを決めようと思い、「東京の図書館すべてを巡る」という案を思いついて、誰もやっていないようなのでやってみよう!というのが、サイト・ブログを始めたきっかけです(笑)。
    編集部:
    「図書館」のどういうところが魅力なんでしょう?
    ブロガー:
    本がたくさんあるところ(笑)。書店と違って、最近流行のもの以外の本や、図書館ならではの本があるところが、「面白い本を掘り出したい」という心をそそります。
    また、おそらく一人で本を読むより、人のなかで本を読むのが好きなのかもしれません。ごくたまにですが、そのとき読んでいる内容と、近くで交わされている会話が結びついたり、そういう偶然も楽しいですね。まあ本当は、図書館ではあまり私語はよろしくないのですが(笑)。
    世田谷区立中央図書館

    世田谷区立中央図書館(編集部撮影)。
    東急田園都市線・桜新町駅から教育センター通りへ徒歩10分の世田谷区教育会館内にあり、プラネタリウムや郷土学習室を併設。桜新町駅を地上に出た通りは、その名のとおり桜並木になっています。Takeniさんいわく、「春に行くと本当に楽しいですよ」とのこと。『東京図書館制覇!Blog版』には、図書館自体の訪問記録だけでなく、その道中で出会う東京の町の様子も書かれているので、「散歩がてら、ちょっと図書館にでも行ってみようか」なんていう気分を後押しされます。

    2009年2月6日 22時38分 admin
  • 圧倒的情報量の食べ歩きブログ。ブロガーが語る東京のグルメとは

    ?ワザアリ!
    ~『くにろく 東京食べある記』の舞台裏~
     
    編集部:
    だいたいどれぐらいの頻度で「食べ歩き」をしているんですか?
    ブロガー:
    食べ歩きの頻度は最近では週3~4日でしょうか。オフ会の主催はよくやっています。オフ会の最高回数が月25回くらいだったので、1ヶ月で食べ歩きした最大回数は30回以上ですね。オフ会のダブルヘッダーも結構ありました。1日で食べ歩きした最大回数は、朝と昼で7~8軒だと思います。1回の食べ歩きで支払った最高金額は5~6万円くらいでしょうか。これまでに訪れた店の数は正確には把握していません。「くにろく」のエントリーは今400軒ですが、載せていない店の方がかなり多いので最低でも1000軒は超えていると思います。
    編集部:
    ブログで紹介しているお店は、どのようにして探しているのでしょう?
    ブロガー:
    これは非常によく聞かれる質問ですが、お店探しはいままで一度もしたことがありません。記事のほとんどがオフ会なので、誰かに連れて行ってもらっていることがほとんどです。かなりグルメな方々が周りにいますので、その方々から誘われるお店はほとんどが当りです。情報収集に関してはやはりネットで調べることもあります。ただネット上の情報は間違いが多いので、掲載する内容についてはお店の方に直接聞くのが普通です。掲載店のセレクトについては、いまのところ明確な基準はありません。自分が気に入らない店でも、情報として価値があれば載せます。普通の人が行かない店で、人にオススメできない場合は載せません。メニューに関してはその時食べたいものを食べますが、看板メニューなど特別なものがあれば必ず注文するようにはしています。ブログの読者から情報が寄せられることもありますが、いまのところそれがきっかけで訪問したお店はあまりありません。今後もいい情報があればぜひ教えてほしいと思います。
    編集部:
    これまで「食べ歩き」したなかで、忘れられない味はありますか?
    ブロガー:
    東京のフレンチでお気に入りの店は、いまのところ『ピエールガニエール・ア・東京』です。強い味と強い香りをぶつけてバランスを取っている料理には衝撃を受けました。コース全体のストーリーがよく考えられているところもすごいですね。年に何回かガニエールさんがお店にいる時があります。そのときがオススメです。
    最高の居酒屋の一つは、大塚の『江戸一』です。ここは写真撮影不可で、特別お客さんを大切にする店なので、いまのところブログには載せていません。料理や酒の問題ではなく「雰囲気」が最高の店です。ぜひ一度行ってその感覚を感じ取ってきて欲しいと思います。
    『すきやばし次郎』の寿司も衝撃的でした。僕の中では圧倒的に一番です。はじめから写真撮影をしないで食べたのも久し振りで、カメラを出す時間も惜しいほどの緊迫した空気が流れています。あの緊張感と寿司の美しさ。あのまさに宝石のような寿司は一生忘れないと思います。
    それと築地『高はし』の あんこう煮は最高の一品です。僕は高はしに行くためだけに築地に通ってもいいと思っています。そのくらいこの「あんこう煮」には感激しました。
    編集部:
    ブログの過去の記事のなかで、特に読者の反響が大きかった記事を教えてください。
    ブロガー:
    「大タベン会@いろり焼き 門次郎」は、当時交流のあったブロガーさんたちが一堂に会したオフ会です。別々にお会いすることはあっても、これほどの人数が一度に集まったのはこれが最初で最後です。それだけに反応は大きかったですね。
    「【ど・凪】コラボ企画☆7 新潟復興チャリティラーメン どなぎ」は、ブロガーさんに呼びかけて告知してもらった企画だったので、お客さんはブログの読者が大半でした。結果的に読者参加型の企画となり大きな反響がありました。チャリティはきれいごとばかりではありません。「新潟復興チャリティラーメン」は、みんなが大変な苦労をして成し遂げた企画です。当日の記事は「写真から様々な人間模様が垣間見える」ということで高評価を得ました。
    そして、「ブノワ (BENOIT) 青山 営業再開!」。食べ歩き情報としては、このエントリーの反響は大きかったです。ミシュラン掲載店で、しかもあのアラン・デュカス氏のお店が突然の閉店というのもショッキングな出来事でしたが、営業再開のニュースも注目を集めました。営業前にお店に呼んで頂いて、再開時には記事をUPしていたのでタイミングがよかったというのもあると思います。
    どなぎ

    新潟震災チャリティラーメン企画でのひとコマ。「当日、開店時の行列を数えると44人。先頭の方は、開店の1時間以上前から並んでくれていました」

    ブノワ再開

    『くにろく』の記事でも反響が大きかった『ブノワ』再開のニュース。『ブノワ』は史上最年少でミシュラン3つ星を獲得した世界的有名シェフ、アラン・デュカス氏の店で、オーナー会社の倒産により、いったん閉店を余儀なくされた。写真は「スピーチ中のデュカス氏です」

    ?オススメ!
    ~『くにろく 東京食べある記』のオススメ情報~
     
    編集部:
    くにさんオススメのお店、メニューを3つ教えてください。
    ブロガー:
    <1>つず久(牛込柳町)の 「わさびめし」

    北海道に自生する蝦夷わさびをすりおろしご飯に載せ、のりと醤油をかけるだけというシンプルな料理。息を止めて食べないと涙が出るほどツライ思いをします。これがまたやめられなくて、また食べに行ってしまう絶品です。

    <2>資生堂パーラーの「1万円カレー」

    正式名称は「伊勢海老とアワビのカレー」。伊勢海老とアワビですから10,500円も納得でしょうか?目の前で調理してくれて、炎が上がったりするのも楽しいイベントです。

    <3>大山酒場(大井町)の「煮込み」

    僕は煮込みにはうるさい方ですが、大山酒場の煮込みは一番好きなタイプです。モツの裏側の分厚い脂がうまいのなんの。木場の河本も似たような煮込みですが、こちらは普通の人が入りづらい常連の店なので、オススメは大山酒場です。
    1万円カレー

    資生堂パーラーの「伊勢海老とアワビのカレー」、10,500円。「高価なカレーですが、上品にというわけにはいかず、結局、ガツガツ食べることに…」

    ?ヤボウ!
    ~『くにろく 東京食べある記』の今後について~
     
    編集部:
    グルメブロガーとして、これから挑戦してみたいことをはありますか?
    ブロガー:
    夢というか目標としては、本を1冊書きたいという思いがあります。こういうブログをやっているのだから、ひとつひとつキッチリ書いていけば、どこかのタイミングで本にまとめられると思います。今後はそういうことを念頭において記事を書いていきます。結果的にそれがダメであっても、毎日の記事が充実していれば、それはそれでいいかなと思います。目標は目標として、一番大切なのは日々の読者です。
    編集部:
    『くにろく 東京食べある記』の今後の展望をお聞かせください。
    ブロガー:
    ネットで調べる人が便利に使えるように、これまでの記事をまとめる作業をしていきます。その際、各記事をまとめのページに載せるかどうかは、規準を設けて判断しようと思います。将来の展望というほどのものはありませんが、お店を調べる人が『くにろく』に載っている店かどうか、何と書かれているかを気にしてくれるような存在になりたいと思います。それには勉強も経験も必要です。地道にお店をまわって記事にしていく作業を続けるのみですね。

    「編集部からのコメント」

    意外や意外、「食べるのは異常に好きですが、僕はいわゆるグルメではありません」とおっしゃるくにさん。“食べるのが好きなこと”と“グルメ”の違いについては真意を図りかねますが、「食べ歩きは、母の影響ですね」とのこと。「くに家のお正月」という記事を読むとわかるのですが、くにさんのお母様の心づくしの料理の数々は、びっくりするほど本格的で、パキスタン人仕込みのカレーに至っては、「サウジアラビア王室の人が本格的なカレーを食べたいということで訪ねてきた」という国際レベルのすごさです。現在は、「料理上手の妻のお陰で野菜嫌いを克服しつつあります」とも。なんともうらやましい人生ですね。
    2009年1月26日 19時41分 admin
  • B級グルメから高級フレンチまで、東京じゅうを食べつくすブログ

    Vol.49『くにろく 東京食べある記』 くにさんインタビュー

    東京都内やその近郊を食べ歩き、写真や感想を公開している『くにろく 東京食べある記』。掲載店舗の多さもさることながら、食べ物の魅力を存分に伝える写真や、丁寧なコメントなど、ボリュームも密度も圧倒的なブログです。単にブログを書くだけでなく、ブロガーとしての活動も多彩なくにさんに、ブログ制作秘話やグルメ情報を伺いました。

    プロフィール画像
    くにさん

    福岡県出身、30代半ば、男性。
    ハンドルネーム「くに」は、学生時代からのニックネーム。
    現在は東京・文京区在住の会社員。

    東京じゅうを縦横無尽に食べ歩くグルメブログ

    スガオ!
    ~『くにろく 東京食べある記』を作っているのはどんな人?~
     
    編集部:
    まずは自己紹介をお願いします。
    ブロガー:
    僕の食べ歩きはラーメンから始まりました。最も思い出深い出来事は、高校のとき、福岡から東京までラーメンを食べに来たことです。どうしても大勝軒のラーメンが食べたくて、飛行機に乗って飛んで来てしまいました。その後も頻繁に東京に来てはラーメンを食べ歩いていました。いろいろ食べたなかでも特にホープ軒(千駄ヶ谷)が好きで、毎回毎回東京に来るとホープ軒に行くのを楽しみにしていました。
    いままで食べたラーメンでおいしかった1杯は、環七沿いの渋滞の原因と言われた『土佐っ子ラーメン』です。このラーメンのうまさには感動しました。未だこれを超えるラーメンには出会っていません。いま一番好きなのは『ラーメン二郎』です。これはブログを始めるきっかけにもなっていて、これまで食べたラーメンとは全く異質の存在です。二郎はラーメンじゃないという人もいるので、ここでラーメンと言ってしまうとクレームが来るかもしれません(笑)。詳しくは僕のブログ『ジャポ二郎』に、「ラーメン二郎ガイド」という記事があるので見てみてください。二郎は食べ出すとハマルほどおいしいのですが、はじめの1歩を踏み出すのが大変です。そのハードルを下げるために書いてみました。
    『くにろく』は今年で3年目になります。昨年はフレンチやイタリアンに行く機会が多かったのですが、今年は居酒屋やラーメン屋にできるだけ行こうと思います。『くにろく』で人気があるのは、和食や居酒屋、ラーメンなどの記事です。これは僕の趣向にも合っているので、今年は自分も、読んでくれている方々も楽しめるような記事を書いていきたいと思います。
    ラーメン二郎

    ラーメン二郎。「本店以外では神田神保町店が好きです」

    編集部:
    くにさんが関わっているサイト・ブログをざっとご紹介ください。
    ブロガー:
    ◆メインブログ 『くにろく 東京食べある記』

    ◆サブブログ『ジャポ二郎』

    『パフェラッチ!』は、みんなで作るパフェブログということで、ときどき記事を提供しています。
    また、ブロガーとしてこんな活動をしています。

    <1>サントリー関係
    サントリーが運営するバー検索サイト『BAR-NAVI(バーナビ)』のなかの『BAR-NAVI(バーナビ)公式ブログ』に、公式ブロガーとして書かせてもらっています。
    関西のブロガーさんたちを起用したサントリーと料亭との共同企画「京都の料亭 割烹特集」には、東京から参加しました。サントリーの山崎蒸留所見学企画と合わせて京都に行ったので、自分の食べ歩きも含め「京都食べある記」としてまとめています。
    ほかにも「白州蒸溜所見学ツアー」「サントリー登美の丘ワイナリー」など、サントリー関連の企画にはいろいろ参加して記事を書いています。


    <2>JALPAK企画

    JALPAKの企画で3回ほど海外に行って旅行記を書いています。

    「☆中国ウマウマ食い倒れツアー☆」

    「7人のブロガーが行く!シドニー街歩き」

    「憧れの地 アイラ島&スペイサイド蒸留所巡り」

    3つめの蒸留所巡りはサントリー&JALPAKの共同企画です。どちらも僕と関わりがある会社ということで実現しました。

    <3>新潟復興チャリティラーメン『どなぎ』

    京橋『らーめんダイニングど・みそ』と渋谷『ラーメン凪』両店主と3人で新潟復興チャリティー企画を主催しました。
    この企画は「震災時、飲食店に何ができるか」「グルメブロガーの力で震災復興を盛り上げよう」というようなテーマで行いました。飲食店とブロガーによる震災復興ボランティアの一つの形として、ラーメン界・ブログ界双方に一石を投じることができたと思います。目標の500杯には届きませんでしたが、1日で450杯の売り上げを達成し、利益は全額寄付しました(寄付金管理:柏崎社会福祉センター様)。食べに来てくれたお客さんはじめ、多くのブロガーさんやマスコミ関係者、飲食店さんたちに多大なご協力をいただきました。

    <4>達人ブロガーが行く!東京絶対うまい店

    『街ログ』という角川・電通・ソネットが出資しているウェブサイトがあります。ここに「味噌ラーメンの達人」として動画出演しています。そのときの様子をブログにもまとめています

    <5>フードジャーナリスト会議

    わぐりたかし氏主宰の「テレビ、出版、新聞、WEBなどを中心に、“食”と“食メディア”に関わるプロフェッショナルが集う勉強会&交流会」です。ほぼ毎回出席させていただいています。


    <6>くにろくOFF

    mixiで『くにろくOFF』というコミュニティを運営。年数回、さまざまなお店を貸し切って交流会を開催しています。ブログでも告知しているので読者の方とお会いできる貴重な機会にもなっています。(くにろくオフ@東京バルバリなど)

    <7>山形県 遊佐町(ゆざまち)「遊佐の岩牡蠣を食べる会」

    「遊佐の岩牡蠣と夏野菜を使ったイタリアン」という会にグルメブロガーとしてご招待いただきました。地方食保存の観点から、重要な取り組みだと考え、参加させて頂きました。


    <8>ブロガーつながりイベント

    ブログ仲間とのつながりで、B級グルメの名店『ジャポネ』の裏メニューに挑戦する企画『マジかよ!理事長ツアー』や、築地のもんぜき通りの店を連食する『築地市場 場外「もんぜき通りを食べつくせ!」オフ会』、群馬の大食いブロガーを東京で迎え撃ちした『群馬迎撃オフ』など、いろいろなところに顔を出しています。
    鮎

    サントリーの企画で訪れた京都の料亭にて、「調理前の鮎を撮影してみました」

    ロブスター

    JALPALのブロガーツアーでオーストラリアへ。「シドニーで最も気に入ったレストランのひとつ、“BLUE ANGEL”では、リーズナブルな値段で新鮮なロブスターを楽しむことができます」

    コダワリ!
     ~なぜ『東京食べある記』なのか?~
     
    編集部:
    ブログを始めたきっかけを教えてください。
    ブロガー:
    ブログを始めたのは、『くにの日記』という日記が最初です。身の周りに起こったことを書くだけの普通の日記だったのですが、毎日ラーメン二郎ばかり食べていたので、しばらくするとラーメン二郎の日記になっていました。そこで思い切ってラーメン二郎専用ブログに変更しました。それがいまの『ジャポ二郎』です。『ジャポ二郎』のおかげでテレビや雑誌の話などがいくつか来るようになりました。もともとブログというものを個人の日記としかとらえていなかったので、当時はかなり戸惑いましたが、具材の一つ一つを写真に撮ってその状態についてコメントするという手法が、ラーメンブログとしては珍しかったようです。ただラーメン二郎については「ぼちぼち食べていけばいいや」という感じなので、このブログは今後あまり更新できないと思います。個人的にはひっそり続けていければいいという感じです。

    ちょうどブログをはじめて半年くらい経ったころ、ラーメンだけなく幅広く食べ歩くブログを作ろうと考えるようになりました。僕は居酒屋が大好きなのですが、ネットの検索で調べるとチェーンの居酒屋ばかりが出てくることに以前から不満がありました。個人のブログで行きたいお店を調べても、写真はないし、定番のメニューもわからない。これでは食べ歩きの参考にはならないんですね。「じゃあ、参考になるブログを自分で作ってみよう」というのがそもそものきっかけです。それもただ食べ歩くだけではない、もっと懐の深いブログを作ろうと構想をはじめました。それが『くにろく 東京食べある記』というブログです。『ジャポ二郎』での経験を生かして始めたため、さまざまな点に気を遣って作ることができました。
    編集部:
    では、『くにろく 東京食べある記』のねらいは何でしょうか?
    ブロガー:
    ブログのねらいは「独自の視点でのレストランガイドを作りたい」という点にあります。レストランガイドにもいろいろあります。居酒屋のセレクションをした本や、昨年話題になったミシュランガイドなどを含めさまざまです。そういうものを見ていると、「なぜこの店が出ているのだろう」とか、逆に「なぜあの店は選ばなかったのか」、「この店であればポイントはここじゃないのに」などなど、人のセレクションには納得のいかない部分が必ずあります。こういうものを自分なりの視点からまとめて提示したいという気持ちがあります。今後はこのまとめの作業に力を入れていこうと思っています。
    2009年1月26日 19時17分 admin
  • 水辺で出会うさまざまな景色。いつもと違う東京が見える

    ?ワザアリ!
    ~『水路をゆく』の舞台裏~
     
    編集部:
    「川走り」の魅力を教えてください。
    ブロガー:
    たくさんありますが、川走りを始めた初期からいまに至るまで、わたしを惹きつけて止まないのは、やはり水面の静けさにあると思います。特に、喧騒を極めた都心の、ビルに挟まれたような水路であっても、周囲の地面よりレベルが低いこともあってか、ここが都心であることを忘れさせるように静かな場合が多く、不思議な感覚に襲われます。隅田川のように、船が輻輳していれば別ですが、水運が廃れたいま、多くの水路は通航もまれで、ひっそりと水を湛えており、都会の秘境ともいうべき存在です。
    また、船を操る技術的な面から見ると、水深と桁下高を読みながら進む面白さではないかと思います。川の場合は、増水のたびに浅瀬が移動しますし、運河や感潮河川では、潮汐に影響されて水位が変動します。昔は水面の波立ちや色を見るほかは、それこそ勘に頼るしかなく、よく座洲(浅瀬に乗り上げる)もしたのですが、現在は魚群探知機を装備して、水深がモニター上で把握できるようになったので、だいぶ楽になりました。
    たとえば江東区のように、橋の桁下高が低いところでは、潮位によっては通れない水路があります。水路誌の桁下高データと潮位をにらんで、スレスレで橋をかわしつつ艇を進ませるのはスリリングで、これまた面白いものです。
    河川は江東内部河川荒川など、ごく一部を除いて、海の海図のような、航行の参考になる水路誌はなく、行ってみるまで状況がわからないことが普通だったのですが、Googleの航空写真が公開されたことにより、透けて見える澪筋や、繋留船の有無を確認することができるようになり、かなり改善されたように思います。
    編集部:
    川、水路にはいつもどのような感じで出向いているのですか?
    ブロガー:
    最近は、平均して、おおむね月に一回出港できればいいかな、と思っています。持ち物は、免許・船検証のほか、文庫版の地図や水路誌、カメラくらいで、身軽なものです。市販の地図では情報が不足しているときは、Googleの航空写真を出力して持っていくときもあります。
    航行が昼をまたぐときは、家でお弁当を作って持参します。川面や水辺の風景を眺めながら、艇上で口にするお弁当の味は、また格別です。
    編集部:
    これまでブログで発表されたなかで、印象深い記事を教えてください。
    ブロガー:
    荒川ロックゲートが完成したときでしょうか。都内では約30年ぶりの新設閘門とあって、閘門好きとしても大いに盛り上がり、しかも閘門を艇で利用できる立場で、この瞬間に立ち会えたことが、本当に嬉しかったものです。完成する前後の時期は、同閘門についてやたらと記事を書き散らしたので、読まれていた方も辟易されたかも……と、後になって恥ずかしくなるほど、陸路、水路を含めて、頻繁に訪れました
    扇橋閘門

    パドルさんが好んで使用する「質量過剰」という表現。「陸上の常識をはるかに超えた、巨大な可動物体、目にしているだけでお腹いっぱいになってしまいそうなスケールのものが水上にはウヨウヨしています。それらをいつのころからか“質量過剰”と言い表すようになりました」とパドルさん。「質量過剰」の代表格としてセレクトしてくださったのが、東京・江東区の扇橋閘門(写真上)と春海運河で出会ったクレーン船「富士」(写真下)だ。「扇橋閘門に限らず、水門の扉体のような巨大な扉は、陸の建物ではなかなかお目にかかれません。こういった扉が存在し、動かす技が編み出され、維持されているということ自体に感動を覚えます。クレーンも同様で、春海運河のクレーン船のように巻上げ能力3000tの、しかも移動できるクレーンなんて、陸の上ではありえないモノでしょう」

    ?オススメ!
    ~これから水路を楽しみたい人へのオススメ~
     
    編集部:
    水路探索に興味がある読者に向けて、手軽に「川走り」気分が味わえるスポットなどがありましたら教えてください。
    ブロガー:
    隅田川を走る東京都観光汽船など、定期運行の水上バスでも充分楽しめる部分はありますが、それに飽き足らない向きは、狭い水路を走ったり、閘門を通過するコースに興味をそそられるのではないでしょうか。東京水辺ラインで時折運航される不定期航路や、柳橋の船宿・三浦屋さんの歴史クルーズプランはいかがでしょう。神田川など、都心の川景色や、ダイナミックな閘門通過が楽しめます。また、すでに小型船舶免許をお持ちの方は、レンタルボートを利用して、自由に水路を走り回ってみてはいかがでしょう。東京近辺ですと、東京都江戸川区のニューポート江戸川埼玉県八潮市の東京エンタープライズマリーナなどで、レンタルボートクラブの会員を募集しています。
    編集部:
    船や水運に関するオススメの博物館・資料館を教えてください。
    ブロガー:
    国内で唯一、明治時代に造られた川蒸気船の実物大模型を展示している江別河川防災ステーション、高瀬舟の大型模型など、利根川水運の展示では随一の内容を誇る千葉県立関宿城博物館、利根川水系で活躍した川蒸気船、通運丸に関連した展示が充実している物流博物館の3館が、特に興味深く見学した博物館です。パンフレットなどの配布物や、展示図録など販売している本にも、読み応えのあるものが多く、水運が盛んだった時代のイメージをとらえるのにも役立つと思います。
    多摩川清掃工場

    水辺の景色のひと味違った楽しみ方として、パドルさんが挙げたのは「巨大建造物趣味」。
    「近ごろ、“団地”や“水門”などを趣味の対象として眺めることが注目されています。川や運河の周りには、水門や橋、鉄塔高速道路ジャンクション清掃工場の大煙突といった巨大建造物が多く、街中では見られない、雄大な景色を鑑賞することができます」
    写真は東京・大田区の多摩川清掃工場のもの。

    ?ヤボウ!
    ~『水路をゆく』の今後について~
     
    編集部:
    パドルさんと『水路をゆく』の今後の展望をお聞かせください。
    ブロガー:
    まだまだ通ったことのない水路や、見てみたい水門・閘門や橋、出会って見たい船がたくさんありますし、調べてみたいこともいろいろあります。これからも都合のつく限り、無理のない範囲で、ブログを続けてゆくことができればと思っています。

    「編集部からのコメント」

    「東京は水辺の街である」ということを、普段の暮らしのなかで、わたしたちは忘れてしまいがちですが、たまにお台場あたりに足を延ばすと、「うわあ、海だ」なんて、あたりまえの事実にあらためてビックリしたりします。パドルさんのブログには、その「あたりまえのこと」を「あたりまえ」に楽しむスタンスが前提にあるのが新鮮で、自分の住むこの都市がなんだか違ったものに見え、不思議な感動を覚えました。
    ボートを手に入れるのはちょっと難しいですが、まずは水上バスなどで東京の別の顔を覗いてみたいと思います。
    2009年1月16日 21時35分 admin
  • ボートを操り、街に繰り出す。水上から眺める東京の景色とは?

    Vol.48『水路をゆく』 パドルさんインタビュー

    東京都内やその近郊を散策し、写真や記録をブログで発表しているパドルさん。よくあるブログとちょっと違うのは、その手段が「ボート」だということです。水の上から眺める東京の景色は、どんなふうに見えるのでしょうか。水辺の巨大な建造物に感じるロマンや、水路探索に慣れ親しんでいるパドルさんだからこそ知っている「川走り」の魅力について、伺ってみました。

    プロフィール画像
    パドルさん

    40代、男性。町工場が立ち並び、朝起きると機械の音が聞こえてくるような、東京の狭い街場で育つ。全長21ft(約6m)のモーターボートで、都内の運河に面した母港を拠点に、東京とその近郊の川や運河を走って楽しんでいる。現在『水路をゆく』『水路をゆく・第二運河』の二つのブログを運営。

    モーターボートで東京近郊を巡るブログ

    スガオ!
    ~『水路をゆく』を作っているのはどんな人?~
     
    編集部:
    自己紹介をお願いします。
    ブロガー:
    子供のころから、機械や乗り物に強い興味があり、模型などの工作も好きでした。船ももちろん好きでしたが、20代くらいまで、興味の優先順位は、他の乗り物にくらべて高くなかったように思います。ただ、10代の終わりに4級小型船舶(現・2級小型船舶)の免許を取って、ボートを動かす面白さを知ったのが、その後を決定づけたような気がします。クルマには、なぜかあまり関心がなく、免許を取ったのはボートよりずっと後で、社会人になってから必要になり、渋々取ったようなものです。
    編集部:
    水路や船に興味を持ち始めたきっかけを教えてください。
    ブロガー:
    そもそもを思い出すと……小学生のころ、通学路の途中に、当時のことですから水が汚れて、異臭を放っていた川があり、工事などで時折船が入ってくるのを見て、あの船はどこから来るのだろう、と興味を引かれることがありました。いま思えばそれが、「川走り」への最初の興味でした。
    直接のきっかけは、やはり『川蒸気通運丸物語」』(現在は改訂版『新編・川蒸気通運丸物語』崙書房出版)に出会ったことです。この本を読んで、江戸川・利根川が、かつて重要な物流路として機能し、高瀬舟や通運丸をはじめ多くの船が行き来していたことを知り、大いに興奮させられ、自分でも走ってみたいと思うようになったのです。
    waterway_ph2

    パドルさんにとって思い入れのある水路といえば、海老取川澪筋。東京と横浜を結ぶ内陸航路の難所で、羽田空港の南西角に位置する水路である。
    「五十間鼻に祀られた供養堂に頭を垂れつつ澪筋を進み、雄大な多摩川河口の風景を楽しみながら、横浜方面に向かうときは、“さあ行くぞ!”と気分が盛り上がる場所であり、逆に帰ってきたときは、“ああ、東京に帰ってきた!”とホッと息をつくという、ちょうど自宅の玄関先に足を踏み入れたような、安心した気分になれるところです」

    コダワリ!
     ~なぜ『水路をゆく』なのか?~
     
    編集部:
    ブログ開設の経緯を教えてください。
    ブロガー:
    数年前、友人間で、趣味をテーマにしたブログを始める者がぽつぽつ出てきたので、自分でもやってみたいという気持ちがあったのだと思います。
    編集部:
    「水路をゆく」というテーマに関して、どのようなこだわりがありますか?
    ブロガー:
    こだわりはいろいろありますが、ひとつ、ちょっと気になっていることを挙げるとすれば、わたしはこの遊びを、スポーツだとは思っていません。ボートを使った遊びは、「マリンスポーツ」なるジャンルでくくられることが多いのですが、わたしは釣りも水上スキーも、まったく興味がなかったこともあり、自分が現在やっている遊びの内容と照らし合わせると、非常に違和感があります。まあ、もともと筋肉質(笑)なことが少々苦手、というのもあるのですが、単なる乗り物好きの延長線上にある遊び、と思っていただければ幸いです。
    編集部:
    水上から眺める景色は、陸上から眺める景色とどう違って見えますか?
    ブロガー:
    日常とまったく逆の目線から見る驚き、視点が低いゆえの面白さは、確かにあります。橋を例に挙げると、高さ方向が強調されて、より重量感あふれる、雄大な姿を楽しむことができます。橋の裏側に走る、複雑な構造が見られるのも、醍醐味のひとつです。うまい言い回しが思いつかないので、友人の言葉を紹介しましょう。もう10年近く前になりますか、物書きの友人を乗せて水路行をした際、彼が記事のしめに書いた一文で、こんな意味のことを言っていました。「川や海から東京を眺めて、この町への愛着が深まった。それは、宇宙飛行士が宇宙から地球を眺めたときの気持ちに似ているかもしれない」……自分の育った町や、毎日渡っていた橋を、初めて水面から眺めたときは、確かにそんな気持ちになりました。
    扇島閘門
    荒川ロックゲート

    『水路をゆく』で、たびたび紹介される水辺の建造物「閘門(こうもん)」。「閘門」とは、運河や河川などで、水門を二重に配することで水位差を克服し、船を通航させる装置のこと。東京都内では、2005年に約30年ぶりとなる閘門が新設され(荒川ロックゲート写真上)、話題となった。パドルさんいわく、「“閘門”と名の付くものは、すべて好きです。“閘門”と聞くだけで興奮するたちなので、もう何でもいいのですが、強いて言えば、最近は手の平に収まってしまいそうな、小さな閘門に惹かれるものがあります。千葉の佐原と潮来の間にある、十六島水郷には、地場の舟のための超小型閘門(扇島閘門写真下)が多くあるので、可愛らしいその姿に惹かれて、陸路で頻繁に通っています」

    2009年1月16日 21時34分 admin
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