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イケてるブロガーインタビュー

トップ >  トピックス > Archive: 2月 2009 イケてるブロガーインタビュー/クチコミ・レビュー・ブロガーポータル:SHOOTI
  • 日本じゅう、果ては世界を駆け巡る「ビールの現場」を訪ねる男

    ?ワザアリ!
    ~『ビール現場主義』の舞台裏~
     
    編集部:
    やはり、ビールは毎日飲んでらっしゃるんですか?
    ブロガー:
    365日中360日は飲んでます。もちろん発泡酒や第3のビールを含めてではありますが。
    編集部:
    「現場」にはどのぐらいの頻度で訪問されてるんでしょう?
    ブロガー:
    2008年は1年間で54現場(うち新規21現場)行ってます。ならすと週1回以上のペースということになりますね。自分でも驚きます。
    編集部:
    これまででいちばんビールを飲んだときの量を教えてください。
    ブロガー:
    1日に飲んだビールの最大量でいうと……そんなに強いわけではないので、記録に残っている限りでは、一晩で8パイント(4リットル強)かな?

    編集部:
    4リットル!それは十分お強いですよ!さて、「現場」の探し方、セレクト基準について教えてください。
    ブロガー:
    以前は「日本地ビール協会」さんが発行していた、「醸造所リスト(すいません、名前は忘れました)」という小冊子を参考にしてました。
    インターネットがポピュラーになってからは、やっぱりホームページが中心。「日本地ビール協会」さん、アスキーさん、ほかのビールブロガーさんの記事などから情報を集めています。
    「現場」のセレクト基準は……。
    良さそうな「現場」に狙いを定めて行く!というわけじゃなく、基本は「ついで」なんですよね。
    家族旅行の「ついで」
    ゴルフの「ついで」
    観光の「ついで」
    出張の「ついで」

    最近でこそ、行ったことのない「現場」が少なくなってきたので、ある程度狙いを定めないといけなくなってきましたが、ベースはあくまで「ついで」です。
    それともちろん、ブログの読者からの情報をもとに訪問した「現場」もあります。よく家族旅行で行くタイ・バンコクの「The Londoner Brew Pub」がそれ。タイの「現場」については、ほとんど何の情報も持ち合わせてなかったのですが、ある方がコメントで教えてくれました。教えてもらってから行くまで、2年かかってしまいましたが(笑)。

    一日のうちにハシゴした「現場数」が最も多かったのは、2006年のドイツ・チェコ旅行2日目。ボンの現場、ケルンの現場×2、デュッセルドルフの現場×2で、合計5箇所。飲んだビールは合計16杯。「でも、これはいくらなんでも飛ばしすぎでしたね。このときの頑張りが、結果的にはペースダウンにつながってしまいました」との弁。凄すぎます。(写真は、beer-kichiさんたちが移動中に見かけたという巨大バルーン。ケルシュ・ビアを代表するご当地ビール「ギルデンケルシュ」を模ったもの。後ろに見えるのはケルン大聖堂)

    編集部:
    ブログについて、周囲の方々からのご協力はいかがですか?会社員で、お子さんもいらっしゃるとなると、なかなか自由に「ビール旅行」もできないんじゃないかと思うのですが。
    ブロガー:
    家族にはちゃんと言ってないんですよ、実は(笑)。さすがに妻は、もう知ってるとは思いますが、表立って話題になることはありません。
    また、仕事仲間も友人も、わたしが「ビール現場主義者」であることを知ってる人間は、数えるほどしかいません。
    ビア友K(同期入社)
    は数少ない一人ですが、あまりブログについては話をしません。ビア友K氏(ブログを書くのを薦めた人)とは、ブログ運営にまつわるあれこれについて、相談に乗ってもらってます。
    総じて、ブロガーとしてのわたしに協力してくれる周囲の人間は、極めて少ないです。
    ただ、わたしが尋常ならざる「ビールマニア」であることは、当然周りは知ってますから、そういう意味では、いろいろ協力してもらってます。
    家族旅行前、夫婦でこんなやり取りをすることが多いです。
    私「今度の休み、九州の温泉を巡るっていうのはどう?」
    妻「いいわねぇ」
    私「1日目はここに行って、2日目はここに行って……」
    妻「いいんじゃない」
    私「でさぁ、2日目の昼食なんだけど……」
    妻「ビール行きたいんでしょ、わかってるわよ。その後の運転、山道とかはいやだからね」
    私「それは大丈夫!いつも悪いねぇ……」
    てな具合で、九州が東北に代わったり、温泉がスキーに代わったりするだけです(笑)

    編集部:
    そういうやり取りを経て、「ドイツ・チェコビール旅行」が実現したわけですね。でも、会社員であるbeer-kichiさんと“ビア友K”さんが9日間も海外旅行とは、並大抵のことじゃありませんよね?
    ブロガー:
    わたし自身もですねぇ、本当に実現するとは思いませんでした、2006年の「ドイツ・チェコビール旅行」。いまから思うにいくつかの偶然と、長い間かけて蒔いた種が実を結んだといえます。

    ◆偶然その1…ビールの国、ドイツでワールドカップが開催された
    ◆偶然その2…2006年はわたしとビア友Kが二人揃って入社15年を迎え、会社から特別な休暇(夏季休暇等とは別)をもらえた。
    ◆偶然その3…お互い子供が大きくなっていて、それなりに手がかからなくなっていた(わたし/長女9歳、長男6歳、ビア友K/長女8歳、長女5歳)。
    ◆蒔いた種…何かの折に、「死ぬまでに、またビールを飲みに行きたい」と発言する(妻が好きな「世界遺産」系のTVを観ている時など)。

    妻も、わたしとビア友Kが、1992年にチェコ、1994年にドイツ、1995年にイングランド・スコットランドと旅行してることは承知してますし、ビールが好きであることは、いやというほどわかってますから。
    つまり、いつ「行きたい」と言い出してもおかしくない雰囲気を作っておくことが重要なんです。あと、それなりに家族を連れて海外旅行等に行っておくことも、これまた大事だと思います。


    過去の記事のなかでもっとも力を注ぎ、読者からの反響も大きかったというのが、「ドイツ・チェコ ビール旅行記2006」の全159エントリ。「ほかに『準備編』とか『妄想編』とか『回想編』がありますので、全部で200記事くらいにはなるんじゃないでしょうか。これだけ力を入れたんですから、『反響が大きかった』と思いたいエントリ№1です。ごくたまにですけど、検索エンジンでこられた方が、1から159まで読んでくれるときがあるんです。メッチャクチャ嬉しいですね」とbeer-kichiさん。写真は、旅行の7日目にドナウ川のほとりで堪能したというヴルスト(ソーセージ)とヴァイツェン。最高のシチュエーションに最高の味、本当に羨ましい!

    編集部:
    ところで、ビールを飲みに入ったお店で、顔バレすることはありますか?
    ブロガー:
    「ビールなお店」で、写真を撮ってる一人客って怪しいじゃないですか。わたしがその「怪しい客」なわけですから、当然話しかけられるんですね、店の人に。
    基本「ビール現場主義」の人、というのは隠したいんですが、店の人がいい感じだったり、酔いがまわってたりすると、言っちゃうことがあるんです。「わたし、ビール現場主義っていうブログやってるんです」といった風に。
    で、その店を再訪したりすると、『ビール現場主義』の内容を踏まえた会話を振ってこられたりすることも多いわけです。「札幌のあの現場、どうでした?」って感じで。
    カウンターって狭いじゃないですか。その会話って、当然隣の人にもそのまた隣の人にも聞かれるわけです。これだけで、「ひょっとして……」となったことが3回くらいあります。
    ビールマニアの世界って、狭いですよ、ホント。

    編集部:
    では、これまで行ったなかで、「最高だった現場」「忘れられないビール」を教えてください。
    ブロガー:
    まずは「最高だった現場」から……難しいですねぇ、多すぎて。
    がんばって、片手に絞ってみました。

    ●ドイツ・デュッセルドルフ「ツム・ユーリゲ
    ●ドイツ・バンベルク「スペツィアル・ケラー
    ●岩手・盛岡「ビアパブ ベアレン
    ●神奈川・横浜「キリンビール横浜工場
    ●東京・福生「福生のビール小屋

    そして「忘れられないビール」……これも難しいですねぇ、多すぎて。
    こちらもがんばって、片手。

    ●ドイツ・デュッセルドルフ「ツム・ユーリゲ
    ●ドイツ・フライジンク「ヴァイエンシュテファン ヘーフェヴァイス
    ●チェコ・ピルゼン「ピルスナー・ウルケル
    ●チェコ・チェスキー・ブディヨヴィツェ「ブドヴァル
    ●チェコ・プラハ「ウ・フレク」の黒ビール

    片手だと、海外ものだけで終わってしまいました・・・すいません。

    ?オススメ!
    ~『ビール現場主義』ならではのオススメ~
     
    編集部:
    『ビール現場主義』を発信している beer-kichiさんならではの“オススメビール現場”を教えてください。
    ブロガー:
    オススメ現場・海外編は……先ほど挙げた「最高だった現場」は、入ってきますねぇ。

    ●ドイツ・デュッセルドルフ「ツム・ユーリゲ
    ビールはメインの「アルト」と「ヴァイツェン」の2種類だけなんですが、アルトが美味いんですよ。わたしが大好きな「ナンボでも飲めるのに、飲み飽きない系」。働いている人からも「うちのアルトは美味いぞ!」というオーラが感じられるのも含めて、素敵な「現場」です。
    ●ドイツ・バンベルク「スペツィアル・ケラー
    泊まったホテルのおじさんに教えてもらった「現場」。街中にも「スペツィアル」の「現場」はあるんですが、わたしがオススメしたいのは、街中から少し離れた丘の上にあるビアガーデン。丘の上ですから、景色がいいんです。眼下に広がる世界遺産の街並み……たまりません。
    ●チェコ・ピルゼンのビアホール
    ちょっと名前がわからないんですが、素晴らしいビアホールがありました。まあ、ピルゼンは街全体が「ピルスナー・ウルケルの現場」ですから、きっとどこで飲んでも美味しいはずです。

    次に、オススメ現場・国内編です。

    ●岩手・盛岡「ビアパブ ベアレン
    昨年7月にオープンした直営の「現場」。ビール良し、料理良し、北上川を望むロケーション良し、巨大マスジョッキ(1リットルジョッキ)で飲ませてくれる心意気良しと、わたしにとってマリナーズイチロー以上の存在です。……たとえがわかりづらいですか?
    ●静岡・沼津「タップルーム
    クラフトビール界の、いまや巨人。ベアードビールの「現場」です。飲んだことのない人は、一度飲んでみてください。ビールの概念が広がります。近くに美味い寿司屋があるのも、オススメポイントの一つ。ロケーションも意外性ありますし。
    ●長野・軽井沢「カフェ・ハングリースポット」&「村民食堂
    リゾート業界で飛ぶ鳥を落とす勢いの星野リゾート。隣接のホテル「ブレストンコート」に泊まると、ここで夕食が取れます。このカフェとレストランでは、あの「よなよなエール」が楽しめるうえ、隣には素敵な温泉「トンボの湯」まであります。少々お金はかかりますが、軽井沢で湯上りに出来立ての「よなよな」。体験して損はないと思いますよ。

    ドイツ・バンベルク「スペツィアル・ケラー」。ホテルのおじさんに教わって訪れたビアガーデン。平日にもかかわらず地元のお客さんでほぼ満席で、眼下に広がるこの景色に感動したbeer-kichiさん、当時の記事に「オレ、もうハンベルクに住みたい」と書いています。

    ?ヤボウ!
    ~『ビール現場主義』の今後について~
     
    編集部:
    『ビール現場主義』の今後の展望を教えてください。
    ブロガー:
    やっぱり国内全現場制覇でしうねぇ。別にそれを目指してたわけではありませんが、ここまできたらやるしかないでしょう。
    海外にも目を向けると、夢は広がります。ダブリンも行きたいし、ベルギーも、オランダも行ってみたい。……とはいえわたしも40過ぎの会社員ですから、あまりに実現性がないのもどうかと思います。
    というわけで、夢は「チェコ再訪」ですね。2006年、国境ではね返されてますから。これは死ぬまでにぜひ。
    編集部:
    『ビール現場主義』について、今後の展望を教えていただければと思います。
    ブロガー:
    難しいこと聞きますねぇ(笑)。そんなの考えたこともありません。
    いま無理やり考えた「展望」としては、「現場」好きが集まって、「何かのついで」でどこかの「現場」に行けると良いですねぇ。
    「何かのついで」を考えるのが、ものすごく難しそうですが。

    「編集部からのコメント」

    こちらのブログは「現場にこだわる」というスタンスにおいて、単なる「ビールマニアのブログ」とは一線を画していますが、その「現場」の定義も「醸造所(ビール工場)内、またはその近くで新鮮なビールが飲めること」という緩やかなもので、さらに「料理が美味しく、雰囲気が良かったら、なお嬉しい」と、あくまで「楽しく美味しく飲む」ことを重視しており、このシンプルな姿勢が「読んでいて共感できる」ポイントなのだと思います。だって本当にワクワクしちゃいますよ。「チェコで飲むウルケル」ってそんなに美味しいんですか!?ああ、飲んでみたい飲んでみたい。嘘だと思ったら皆さん、このブログをとにかく読んでみてくださいよ。もう、たまんないです。やばいです(笑)。
    2009年2月26日 18時19分 admin
  • 訪れた「現場」は200超!「ビールの現場」を訪ねるブログ

    Vol.52『ビール現場主義』 beer-kichiさんインタビュー

    1990年、当時はまだ社会主義の神秘のヴェールに包まれていたチェコスロバキアを旅行し、行きがかり上飲んだ一杯のビールが人生を変えた……。こんなエピソードもまじえつつ、「美味いビール」「美味いビールを飲める場所」を探し求めて東へ西へ、ときにはヨーロッパ遠征まで実行してしまう行動派ブログ、『ビール現場主義』。ビールについての薀蓄が語られていても、不思議とオタクっぽくはなく、どちらかというと「スペック」よりも「好み」を重視。ただひたすら「ビールが好きだ」という気持ちがにじみ出ている文章に、思わずウンウン肯いてしまう。そしてもちろん、ビールが飲みたくなるブログです。

    プロフィール画像
    beer-kichiさん

    大阪府出身、40代前半の会社員で、
    小学校5年生の娘と、小学校2年生の息子の父。
    昨年3月まで横浜に住んでいたが、現在は東京・江東区在住。

    日本と世界の「ビールの現場」を訪ね歩く会社員のブログ

    スガオ!
    ~『『ビール現場主義』を作っているのはどんな人?~
     
    編集部:
    自己紹介をお願いします。
    ブロガー:
    父が飲めない体質だったこともあり、お酒との出会いは遅くて、大学時代。最初は、全然美味いとは思いませんでした。コンパ(懐かし!)とかでも、しょうがなく飲んでる感じ。いまとなっては、まったく思い出せない感覚です。
    そんなわたしに変化が訪れたのが、1990年。
    春休みを利用して、陸上部時代の友人Tと1ヶ月ほどヨーロッパをフラフラしたんですが、そのとき、チェコスロバキア(現チェコ)で飲んだビールが、もうメチャウマ。この1年前にドイツ(ミュンヘン)を訪問して、本場のビールも体験済みだったんですけど、わたしの人生を変えたのはやっぱりチェコのビールです。
    でも、いつもビールばかり飲んでるわけじゃないんです。ワインも焼酎も日本酒も、もちろん発泡酒も……。ビール、結構高いんで。
    あとは、ゴルフも好きですし、阪神タイガースは「好き」とかそういう生易しいレベルじゃないですし、自転車(ロードレーサー)も、アジアンリゾート巡りも……。
    欲張りすぎですかね。


    beer-kichiさんのビールの原点ともいえるチェコのピルスナー・ウルケル。1842年にチェコのピルゼンで誕生したこのビールは、世界の主流である「ピルスナー」タイプの元祖とされています。最近では、日本でも空輸の新鮮な樽生を出す店が増え始めており、このブログでもたびたび紹介しています。

    コダワリ!
     ~『ビール現場主義』とは?~
     
    編集部:
    『ビール現場主義』のテーマをズバリ教えてください。
    ブロガー:
    同じビールでも、造った場所(現場)で飲むビールって、ホント違うんです。
    その土地の水で造ったビールとともに、その土地の食材で作った食事を楽しむことの楽しさ、気持ちよさを、一人でも多くの人に伝えること……と言ったら、ちょっとカッコよすぎますか?
    編集部:
    いつごろから、「ビール現場主義」を標榜するようになったんですか?
    ブロガー:
    「ビール好き」から「ビール現場主義者」になったのは、1992年5月。社会人となり、同期入社のK(後の「ビア友K」)と一緒にチェコにビールを飲みに行ったときのこと。
    日本で飲んでいた瓶詰めのピルスナー・ウルケル(チェコの代表的ピルスナービール)とまったく違う美味さを認識した瞬間、我々は「ビール現場主義者」になりました。
    その後、1994年に酒税法が改正されたのを契機に、日本にも「地ビール」が誕生し、興味本位でいくつか巡っているうちに、いまに至ってしまいました。
    これまでに訪れた「現場」は国内195ヶ所、国外28ヶ所です。同じ「現場」を2度、3度と訪れることも珍しくないので、延べ回数は見当もつきません。
    最近は子供が大きくなったので、家族で「現場」に行くことは少なくなりましたが、昔はよく家族で行ってました
    地ビールの「現場」は、車で行かないと不便なところが多く、そういうときに有難いのは、運転を代わってくれるの存在ですね。感謝してます。

    編集部:
    『ビール現場主義』における「現場」の定義を教えてください。
    ブロガー:
    さらっと言ってしまうと、醸造所(ビール工場)の敷地内に併設されているパブ・レストランを指します。
    ただ、醸造所直営、併設にこだわってるわけではなく、醸造所の近くで、飲むことができればそこも「現場」だとわたしは認識しています。つまり「新鮮さ」と「ビールに旅させないこと」に、こだわってるんですね。
    ビールには我々が普段親しんでいるピルスナータイプ以外にも、多くのスタイルがあって、それら全てが「新鮮=美味」なわけではないんです。ただ、わたしの場合チェコのピルスナーが原点なんで、ピルスナーに限って言うなら、「現場」で飲むピルスナーがいろんな意味で最高だと信じています。

    編集部:
    「現場」やビールの良し悪しを判断する上で重視するポイントを教えてください。
    ブロガー:
    こういうブログを書き始めたころ、自問自答したことがあります。「俺が好きな『現場』って、どういう『現場』なんやろう?」って。
    で、いままで訪問して良かった「現場」を思い出して、色んな要素に分解してみたんですね。なんだか仕事みたいですが。
    まず大事なのは「ビール」。
    そらそうですよね、ビール現場主義者なんですから(笑)。美味しいビールが1種類あれば、良いっちゃあ良いんですが、できれば種類も豊富なほうが有難いです。料理に合わせ、体調に合わせ、酔い具合に合わせて、チョイスする楽しみが増えますよね。
    たぶん、次に大事なのは「食事が美味しいかどうか」。
    わたしが好きなのは「食中酒」としてのビールなので、これも外せないです。「マリアージュ」(お酒と料理の組み合わせ)とかは、難しいんで良くわかりませんが……。
    そうそう!美味しいことも重要なんですが、「地元感」も大切です。
    「郷土料理をアレンジして、ビールに合うようにしました」とかメニューに書いてあると、嬉しくなっちゃいます。
    そしてそして、忘れちゃいけないのが雰囲気。
    弱いんですよ、地元の人がワイワイやってる雰囲気に。別にそこに交じってワイワイやるわけじゃないんですが、地元の人の会話を横で聞いているだけで、幸せな気分になります。
    どこの「現場」に行っても、わたしは基本的に「お客さん」「一見さん」ですから、家の近くにいい「現場」があるというのは、本当に羨ましいです。
    ビールそのものの良し悪しに関しては、大変難しいですね。ビールには様々なスタイルがあって、違うスタイルのビールを比較してどちらが良いとか悪いとか、言いづらいです。
    『ビール現場主義』でも、飲んだビールに10段階の★をつけたりしてますが、あまり深く考えず、わたしの好みに合ってる度合いを表してます。
    大好きなピルスナータイプで美味しいのに出会うと、ものすごく嬉しいですし、逆にちょっとイマイチだと、必要以上にがっかりしてしまいます。期待値が高いからでしょうね。
    あと、わたしの好み自体も、飲み始めた頃と今では大きく変わっています。
    昔はホップのキャラクターが前面に出た、刺激的なビールが好みだったんですが、最近は飲みやすいのに飲み飽きない、穏やかでバランスの取れたキャラクターのビールを好む傾向があります。

    編集部:
    ところで、『ビール現場主義』っていいタイトルですよね。
    ブロガー:
    最初は『ビール三昧』っていうブログ名でスタートしたんです。で、自分が始めてみてわかったのは、ビールに関するブログの多さ。そりゃもう、いろんなブログがあるわけです。
    ビールの味について詳細に表現しているものがあれば、ビールの薀蓄を語るものあり。どれもこれもわたしより上手いし、知識もある。みなさんの方が、よっぽど「ビール三昧」(笑)。あっという間に壁にぶつかったわけです。
    でもねぇ、微妙に違うといえば違うんですよ、ビールへの対し方が。その違いって何やろうなぁ、と考えてたんですが、『ビール現場主義』というタイトルを思いついたとき、「これや!」と思いましたね。短いのに、わたしの立ち位置が表現されてて。
    いままで書いたどのエントリよりも、このタイトルが一番のお気に入りです。
    ここだけの話ですが、他の方が醸造所併設レストランのことを「現場」って表現してるのを見ると、嬉しくなりますよ。わたしが言いだしっぺだと、勝手に思ってますから(笑)。

    「辿り着くのが大変だったこと」で印象深いとbeer-kichiさんが語る鹿児島・枕崎の「花渡川ビアハウス」。(写真のビールはその名も「ゴールド」)「最寄の駅からもそこそこ歩くんですが、それより何より最寄の駅である『枕崎』まで行くのが大変でした。鹿児島中央駅を午前10時頃出発して、指宿で乗り換え、JRの終着駅『枕崎』に着いたのが、13時。そこからビールを飲んで、鹿児島に帰ってきたら、もう夕方。一日仕事でした(笑)」

    札幌出張のついでに立ち寄ったという登別地ビール館。登別駅を出ると赤鬼が出迎えてくれます。有名な温泉にもクマ牧場にも目をくれず、純粋にビールを飲むためだけに登別を訪問したというbeer-kichiさん。北海道では、ほかにも小樽やら十勝やら、出張の足を延ばして多くの「現場」を訪問されていますが、北海道内の距離感って意外と離れてるというか「広い」ですよね。「ついで」というには遠いところもあり、その行動力には驚きです。

    2009年2月26日 18時06分 admin
  • スペインで、スペイン人のなかで暮らす日本女性の日常ブログ

    ?ワザアリ!
    ~『食べて歩いて遊んでスペイン!』の舞台裏~
     
    編集部:
    ブログを書くときに、気を付けていることはありますか?
    ブロガー:
    わたしが実際に見たり感じたりしたことを、スペインに興味がない方にも気軽に読んでいただけるように書く努力をしています。「行ってみたい」「スペインって面白い」なんてコメントを頂くと天にも昇る気持ち、ブログをやっていて良かったと感じる瞬間です。
    編集部:
    ブログの記事のなかで、印象に残っているものを教えてください。
    ブロガー:
    パンプローナの牛追い祭り巨大人形・大頭人形サン・ジョルディの中世祭や、歴史の教科書でお馴染みのザビエルの城などは自分でも楽しんで書きましたし、マリファナ合法の話には、皆さんから驚きの声とご意見もいただきました。人間の塔は、知人が協力してくれて勉強にもなった思い出深い記事です。また、クリスマスに登場する、うんO人形ことカガネは毎年好評ですね。個人的には1ユーロで何買おう?みたいな小さな発見シリーズがお気に入りです。
    編集部:
    ブログをやっていて良かったなあと思うのはどんなときですか?
    ブロガー:
    基本的にはお気楽ブログですが、時折凹んで楽しい話題が書けず、ブログで思いの丈をぶちまけてしまう事もあります。そんなとき、皆さんから温かい励ましのメッセージをいただくと、感謝の気持ちでいっぱいになります。パソコンに向かって大泣きしているわたしを見て、親方が「またか」と呆れていることもありますが、ネタの提供者として天然ボケの親方は絶対的存在で、なぜかファンも多いようです。
    編集部:
    ブログについて、周囲の方々からの反応はいかがですか?
    ブロガー:
    親方とは、かつてわたしのブログ中毒が原因で大喧嘩したこともありますが、最近はブログ内での自分の役割をわきまえて来たのか協力的で、良き理解者でもあります。友人も、みんな快く協力してくれて、彼らとのふとした会話から生まれた記事も多いですね。こちらが気を遣って顔写真にモザイクをかけると、「僕の顔が見えない」とクレームが出るのはお国柄でしょうか。楽しい話題ばかりではないので余計な心配をかけぬよう、日本では一握りの友人が知るのみで家族や親戚にはカミングアウトしていません。親方の実家では親方が何でも喋ってしまうので皆知っていますが、自分の写真が出ていなければ興味がないようなので、姑チャンネタも気兼ねなく書かせていただいてます。
    人間の塔

    夏から秋にかけて、カタルニア地方のあちこちで見られる「人間の塔」。「カタルニア地方のお家芸」なのだそうです。

    大頭人形

    大頭人形、「Cabezudos(カベスードス)」。有名な「牛追い祭り(パンプローナのサンフェルミン祭)」で、「牛追い」が終わったあとに行われるパレードでは、このような人形が行進します。「近くで見ると、すごい迫力ですよ」とのことです。

    ?オススメ!
    ~『食べて歩いて遊んでスペイン!』ならではのオススメ~
     
    編集部:
    現地在住のウルコさんならではの、スペインに関する“オススメ”を教えてください。
    ブロガー:
    スペインの国民的行事といえば、シエスタ&フィエスタというくらい、本当にお祭りの多い国です。バルセロナを例にとっても、9月は守護聖人を祝うメルセ祭、夏は地区ごとに催されるフィエスタ、2月には準守護聖人のエウラリア(ライア)祭、ひな祭りの3月3日は馬と飴玉のパレードで有名なサン・メディル祭などなど、切れ間なくありますから、短い滞在でもイベントに出くわす可能性大です。バルセロナ観光は市内のガウディ建造物を見学しておしまいという方も多いと思いますが、バルセロナから日帰り出来るオシャレな街も沢山あります。時間がないなら、お散歩街道ランブラスで大道芸を見て楽しんだあと、ボケリア市場に立ち寄ってのぞいてみるだけでも、市民の生活ぶりが肌で感じられて楽しいですよ。
    編集部:
    食べ物についてはどうですか?
    ブロガー:
    今が旬の冬ネギ、カルソッツや、抵抗がないならカタツムリもおすすめです。デザートでは、クレーム・ブリュレの元祖といわれるクレマ・カタラナが日本人好みです。飲み物はサングリアも良いですが、ワインや発泡ワインのカバもお手頃で美味しいものが揃っています。
    カルソッツ

    カタルニア名物のネギ、カルソッツ。真っ黒こげになるまで焼いたネギの表面を剥ぎ、なかの白くてやわらかい部分をいただきます。レストランでこれを注文すると、汚れ防止用のエプロンが出てくるのだとか。それほど皆、夢中になって食べるということなのでしょうか?

    クレマ・カタラナ

    たっぷりのカスタードクリームの表面をカラメリゼしたデザート、クレマ・カタラナ。スーパーで手頃な値段で買えるほど、現地では非常にポピュラーなスイーツなのだそうです。

    ?ヤボウ!
    ~『食べて歩いて遊んでスペイン!』の今後について~
     
    編集部:
    『食べて歩いて遊んでスペイン!』の今後の展望を教えてください。
    ブロガー:
    スペインは、地方ごとにお国柄があるのでは?というほど、風土も人も、それぞれ個性豊かです。まだブログで取り上げていない大好きな場所、たとえばわたしが料理学校時代を過ごした美しい海岸とグルメの街サン・セバスティアンや、海の幸が豊富なガリシア地方、灼熱の太陽のアンダルシア地方などの旅行記も書きたいですね。それから、まがりなりにも料理人ですので、誰でも簡単に作れるスペイン料理レシピなども紹介していきたいと思っています。

    「編集部からのコメント」

    ウルコさんのブログの何がおもしろいかというと、外国で普通に生活している人の日常が、ウルコさんならではの切り口と言葉で語られているところなんですよね。特に興味深く読んだのは、料理人として働くなかで出会う困難や珍エピソードの類です。さまざまな国の人が働く厨房で、嫌な思いをすることもあったり、その一方で冷静に人間観察していたり、また、アラブの富豪のわがままオーダーや、ポテト好きのアメリカ人・イギリス人のネタなんて、「スペインで料理人として働いている」ウルコさんでなければ書けないお話だと思います。ときにめげそうになっているウルコさんに、世界中の読者から寄せられる激励コメントには、思わずこちらまで胸が熱くなってしまうことも。「ブログ」というメディアならではの良さが感じられる、本当に素敵なブログです。
    2009年2月16日 13時47分 admin
  • バルセロナ発!料理人兼主婦が見た「スペイン」と「スペイン人」

    Vol.51『食べて歩いて遊んでスペイン!』 ウルコさんインタビュー

    スペイン生活10年あまり。料理人として働くウルコさんは、スペイン人の夫とバルセロナで暮らしています。家庭も、職場も、友人もスペイン人ばかりというなかで、目にしたこと、感じたことを綴った『食べて歩いて遊んでスペイン!』には、スペインの楽しいところ、素敵なところが紹介されているだけでなく、仕事の苦労や人間関係の悩みなど“本音”もちらほら垣間見え、「スペイン」の魅力はもちろんのこと、それ以上に、書き手である「ウルコ」さんご自身に興味が湧く、そんなブログです。

    プロフィール画像
    ウルコさん

    ハンドルネーム・ウルコ。北海道出身のアラフォー。
    都内外資系企業OLから、スペインで料理人に転身。
    パラドール(国営ホテル)や5ツ星ホテル内レストラン勤務を経て、現在はバルセロナ在住の料理人兼主婦。
    スペイン人の夫と2人暮らし。

    バルセロナ発!料理人兼主婦のスペイン生活記

    スガオ!
    ~『食べて歩いて遊んでスペイン!』を作っているのはどんな人?~
     
    編集部:
    スペイン在住のウルコさん、まずは自己紹介をお願いします。
    ブロガー:
    もともとは英国カブレの夢見るミーハー娘、英語のブラッシュアップを目指してアイルランドへ短期留学したこともあります。そのとき出会った各国からの留学生との交流が、英語圏以外の国を見直すきっかけになりました。
    OLとして仕事を続けることに疑問を感じ、心機一転スペインへ語学留学。日本人の口にも合う美味しいスペイン料理との出会いに生来の食いしん坊根性が頭をもたげて料理人になることを決意しました。
    料理学校卒業後、帰国前に1年だけのつもりで“金太郎村”ことアラン渓谷地方で料理修行をしていたところ、たまたま家業の手伝いで実家へ戻っていた現在の夫、“親方”と出会い、結婚。あのとき、結婚を踏みとどまって帰国していたら、いまごろスペイン料理研究家として華々しく活躍していたかも……。予定が大きく狂ってしまいましたね(笑)。
    “親方”の名前の由来は、日曜大工が趣味で、わたし(つまり日曜大工の弟子)に、偉そうに指図するから。そんな名前を付けたせいか、年々短気で怒りっぽくなるのが気になりますが……。今年で結婚8周年、わたしの在スペイン歴も10年あまりになりました。
    カガネ

    カタルーニャ名物の人形、「カガネ」。スペインでは、クリスマスになると、キリスト誕生を再現した人形「ベレン」を飾りますが、カタルーニャ地方においては、そのベレンのなかに、うん●をしている人形を置く習慣があるそうです。オバマ米大統領もローマ法王もスペイン国王夫妻も、みーんなうん●のポーズ!!『食べて歩いて遊んでスペイン!』、12月恒例の人気記事です。

    コダワリ!
     ~なぜ、『食べて歩いて遊んでスペイン!』なの?~
     
    編集部:
    『食べて歩いて遊んでスペイン!』を始めたきっかけを教えてください。
    ブロガー:
    タイトルは、スペイン庶民の生活と実態を暴露したい、いや、わたしの五感とフットワークを生かして、皆さんにも等身大のスペインを感じていただきたいと思って決めました。
    本当は、大好きな駄菓子の話が書きたくて始め、1、2ヶ月でやめるつもりでしたが、読者の皆さんとの対話が楽しくなり、また記事を書くことで新たな発見もあったりで、深みにはまって、はや4年が経ちました。
    食の話題はもちろんですが、季節によってはイベント続きでお祭りブログと化したり、仕事が忙しいときは自然と職場のネタが多くなりますね。人間ウォッチングはもとから趣味ですが、スペインが誇る芸術家サルバドール・ダリなどは、記事を書いているうちに興味が湧いて好きになった例で、対象に親近感を持ったり、ちょっと好きになるくらいの気持ちで見ると、面白い記事が書けるような気がします。
    かつて確執のあった(?)親方の実家や、つい反発してしまうカタラン人(バルセロナを含むカタルーニャ地方の人)と摩擦なく穏やかに付き合っているのも、ブログの賜物かもしれません。
    チュッパチャップス

    スペインが誇る世界の駄菓子、チュッパチャップス。包み紙のデザインがダリによるものだというのは、あまりにも有名です。スペインでは日本と商品ラインナップが少々異なり、「ガム入り、ソフトキャンディー入り、クリーミーがあり、なんとビッグサイズもある」というから驚きです。チュッパチャップスなのにビッグって……。
    腸詰類

    お祭りの露天でもよく目にするという、チョリソなどの腸詰類。バラエティ豊富な肉加工品は、スペインの食卓の必需品ですが、ウルコさんのお宅では、プチダイエットのためにしばらくガマンしていたこともあるそうです。

    2009年2月16日 13時05分 admin
  • 図書館を愛し図書館を語る。東京の区立図書館を巡るブログ

    ?ワザアリ!
    ~『東京図書館制覇!Blog版』の舞台裏~
     
    編集部:
    『東京図書館制覇!』『東京図書館制覇!Blog版』について、周囲の方々からの反応はいかがですか?
    ブロガー:
    友人たちとの間では、わたしのサイト・ブログを知っている場合でも、そんなにサイト・ブログの話はしませんね。するとしても、図書館の話ではなく、ブログに書いた日常について話すことのほうが多いです。そう考えると、一般的には図書館利用者の割合って少ないのかな??
    編集部:
    ブログを書くときに、気をつけていることはありますか?
    ブロガー:
    当サイト・ブログを図書館の悪口を言う場には絶対したくないので、何か思うところがあったときも、「こういうところがダメだ」という言い方ではなく、「こうしたらどうだろう」というような代案を出すような文章を心掛けています。
    また、ブログに関しては、いろんな方からコメントをいただけるよう、図書館についての話から、どうでもいい(?)日常のことまで、バランスよく書くようにしています。
    編集部:
    ブログを通じて、図書館関係者との交友も広がったとか?
    ブロガー:
    図書館職員さんからは、少なくとも直接サイト・ブログについての否定的な意見は聞いたことがなく、嬉しく思います。図書館訪問時にわたしのほうから、『東京図書館制覇!』を運営している人間だということを言うことはないのですが、メールをいただいて職員さんとお会いすることになったり、訪問時に質問したことでわたしだとバレてしまったり(笑)して、何人かの職員さんとは面識のある状態です。
    なかでも杉並区方南図書館の職員さんからは、私がいただき損ねた図書館だよりのバックナンバーをいただいたり、江戸川区立東葛西図書館さんに関しては、図書館だよりに登場させていただいたり、挙句の果てには職員さんとカラオケに行ったりしています。
    また、東京23区立図書館の中で2館だけ、利用資格がなければ入ることすらできない図書館(小学校の構内に区立図書館があり、セキュリティのためにそのような運営にしている)があり、その2館だけはこちらの素性を明かして訪問させていただいたのですが、その際も趣旨をご理解いただき、許可を出していただいて感謝しています。この2館(くらまえオレンジ図書館東浅草なかよし図書館)のうち、東浅草なかよし図書館については、小学校のPTA関係の方を通じて小学生にインタビューもさせていただきました。
    こうして振り返ると、わたしから図書館関係の方との接触を求めたというより、皆さんにお声を掛けていただいたことで輪が広がったという側面が強く、大変嬉しいことだと思います。

    編集部:
    しかしこれだけの情報量のサイト・ブログを維持していくのは大変ですよね。何か秘訣はあるのでしょうか?
    ブロガー:
    勝手に使命感を持つことでしょうか(笑)。新しい図書館ができたり既存の図書館がリニューアルされた際には、なるべく初日に行って訪問記を書くようにしているのですが、日程的にキツくても「わたしが行かなくてどうする」と思い込んで、なるべく行くようにしています。ある意味、勝手な自惚れで、これまでやってこれたのかもしれません(笑)。
    経堂図書館

    世田谷区立経堂図書館(編集部撮影)。小田急線の高架下を利用して作られた「立ち寄り型」コンセプトの図書館。2006年7月にオープンと比較的新しく、愛称は「本の駅」。Takeniさんは、NPO『図書館の学校』が発行している雑誌に経堂図書館に関するレポートを寄稿するため、たびたび足を運んだそうで、ブログにもその様子が紹介されています。

    ?オススメ!
    ~『東京図書館制覇!Blog版』オススメの図書館情報~
     
    編集部:
    東京23区立で、Takeniさんオススメの図書館教えてください。
    ブロガー:
    申し訳ないのですが、「オススメの図書館」などの質問には、答えないのがポリシーなのです。図書館にはそれぞれいいところがあるので、どれが一番というのは挙げられません。たとえば、大きい図書館は設備も充実しているし、蔵書数も多くて便利ですが、対応が画一的だったり(多くの人を相手にしている以上、しょうがないのですが)、融通が利かなかったり、ある意味「非人情」なところもあったりします。一方、小さい図書館は設備もそれほどでなかったり、資料数も少ないけれど、利用者と職員さんの顔見知り率が高くて雰囲気がよかったりします。また、交通の便がいい図書館は、一見便利そうに思えますが、その分席が埋まっている率も高くなります。というわけで、「オススメの図書館」はときどき聞かれるのですが、ご質問なさる方が図書館で何をするか、図書館のどんな要素が重要かをお聞きしないと、回答できないのです。
    編集部:
    なるほど。では、SHOOTI読者のなかには、あまり図書館を利用しないという人も多いかと思いますので、「図書館を利用する良さ」について教えてください。
    ブロガー:
    普段利用していない方のなかにはご存じない方もいらっしゃるようですが、図書館の本を借りるための利用登録は、在住地の図書館だけでなく、在勤・在学地の図書館でもできます。また、在住地の隣接地域の図書館でも登録できるところも多いです。このほか、住所が証明できさえすれば、在住地等を問わずに誰でも登録することができる図書館もあります。(東京23区の場合はこちらのページをご参照ください)。
    最近の図書館にはCD・ビデオ・DVDを所蔵しているところもあるので、「自分は本を読まない」という方でも、図書館に行ってみてはいかがでしょうか。また、児童向けに木製・布製のおもちゃを貸している図書館もあるのです。「図書館=本だけ」と思っている方は、ぜひお近くの図書館に行ってみてください。
    それからインターネットを閲覧できるパソコンを置いている図書館も増えました。ただし、たいていの場合、閲覧制限・利用制限がいろいろ設けられています。ブログはすべて閲覧不可にしている図書館もあるので、当ブログも図書館によっては表示してもらえません(笑)。
    近ごろは、図書館のネットサービスも充実していて、インターネット上から図書館の蔵書を検索ができたり、本の貸出予約ができたりするようになっています。ネット書店で「購入」をクリックする前に、図書館の蔵書にないか検索してみる、という使い方もできますよ。
    また、東京では特にその傾向が強いのですが、平日22時まで開館している図書館(千代田図書館豊島区中央図書館)が登場したり、12月31日も開館している図書館(千代田図書館)や、1月3日から開館している図書館(台東区中央図書館)もあるんです。図書館に行く時間がないという方も、調べてみたら遅くまでやっていたり、休みだろうと思っていた日に開館していたりしているかもしれません。
    「あなたがカードを作れる図書館をチェック」の画面

    『東京図書館制覇!』には、在住・在勤・在学の状況による図書館の利用登録条件が一覧できるページがあるだけでなく、自分の条件を入力すれば利用登録可能な図書館が検索できる「あなたがカードを作れる図書館をチェック」という、すばらしく親切なコンテンツも用意されています。「東京23区のうち、11区では在住等の条件に関わらず図書館カードが作れるので、どの条件であろうとも最低11区ではカードが作れるんですよ。東京以外の方もぜひチェックしてみてくださいね!」とのことです。

    ?ヤボウ!
    ~『東京図書館制覇!Blog版』の今後について~
     
    編集部:
    『東京図書館制覇!』『東京図書館制覇!Blog版』の今後の展望を教えてください。
    ブロガー:
    東京23区立図書館制覇を終えて、いまは初期に訪問した古い情報を更新しているところです。23区から広げて東京都下も含めるというのも考えなくはないのですが、おそらく恐ろしい館数だと思うので(怖くて数えていません)尻込みしています(笑)。ただ、都立図書館は3館しかない(そのうち日比谷図書館は千代田区に移管される予定なので、将来的には2館)ので、今年中に制覇してみようと思っています。
    あと、それとは別に全国の変わった図書館にも行ってみたいと思っています。温泉と併設の図書館があると聞いているのでそういう図書館や、その他変わった図書館には東京都を飛び出して行ってみたいと思います。
    それから、サイトのコンテンツの一つ、「図書館ランキング&リスト」も、いろいろなランキング・リストを増やしていきたいです。「食堂のある図書館リスト」「ノートパソコンが使える図書館リスト」など、サイトをご覧になった方からご要望いただいているものもあるので、それらを作っていきたいです。
    最後に、これは当サイトの展望ではありませんが、ほかの道府県にお住まいの方が同じようなサイトを作ってくれたら面白いだろうと思っています。ほかの道府県でなく東京の方でも、人によって図書館への感想はそれぞれだと思いますし、ほかの方の図書館訪問記サイトがあったら読んでみたいです。

    「編集部からのコメント」

    「図書館って、“利用者=お客様”というようなものではなくて、利用者と職員の皆さんの両者によって雰囲気が作られていく施設だと思うんですよ。なので、サイト・ブログを通じて自分の考えを述べたり、図書館に直接、要望や意見を投書したりすることで、よりよい図書館作りへの一助になればと思っているんです」とTakeniさん。図書館への愛着と熱心な取り組みには、圧倒されてしまいます。読者の方からのメールやコメントで、最寄りの図書館を「うちの図書館」と表現する人が多いとブログで書かれていましたが、今回の取材を通じて、わたしもそんな図書館を持ちたいものだと思いました。ちなみにTakeniさんの「うちの図書館」は、地元・砂町図書館だそうです。
    2009年2月6日 23時34分 admin
  • 東京都内246の「区立図書館」を3年かけて全訪問した記録

    Vol.50『東京図書館制覇!Blog版』 Takeniさんインタビュー

    東京23区内にある、246の区立図書館を約3年かけてすべて訪問したというTakeniさん。訪問した図書館の情報をまとめたサイト『東京図書館制覇!』と、それに伴う日々の記録を綴ったブログ『東京図書館制覇!Blog版』からは、図書館を愛する心と利用者としての真摯な姿勢、さらには矜持のようなものまで窺えます。何がそこまでTakeniさんのハートを「図書館」に向かわせるのか、また、一連の活動を通じて図書館職員の方とカラオケに行く仲になったというほど濃いサイト・ブログの背景に迫ります。

    プロフィール画像
    Takeniさん

    東京出身の37歳女性、江東区在住。
    「これまで、図書館で働いたりしたことはなく、書店でレジのアルバイトをしたことがある程度。図書館とは純粋な利用者としてのお付き合いです」
    画像は、東葛西図書館の職員の方が描いたTakeniさんの似顔絵(図書館だより『東葛西PRESS』に掲載

    東京23区の区立図書館制覇の記録と日々の雑記

    スガオ!
    ~『東京図書館制覇!Blog版』を作っているのはどんな人?~
     
    編集部:
    自己紹介をお願いします。
    ブロガー:
    ブログを始める前は、近くの図書館を利用する読書好きに過ぎませんでしたが、思いつきで図書館巡りブログを始めてからは、巡る途中での東京散歩も好きになったり、小説だけでなく落語CDも借りてみるようになったり、家から10数km圏内の図書館だと自転車で行くので脚が太くなってしまったりしています(笑)。
    編集部:
    運営されているサイト、ブログを教えてください。
    ブロガー:
    図書館に関する総合的な情報を載せているサイト『東京図書館制覇!』と、これに付随して、図書館に関する雑記読書日記といった内容を書いているブログ『東京図書館制覇!Blog版』を運営しています。
    『東京図書館制覇!』

    『東京図書館制覇!』には、Takeniさんによる「図書館訪問記」をはじめ、各図書館の開館時間や休館日、所蔵物などの利用データが細かく掲載されており、東京23区内で図書館を利用したいという人にとって、この上なく便利なサイトです。

    『東京図書館制覇!Blog版』
    図書館に関する雑記だけでなく、読んだ本の感想や、ときに辛らつな書評が綴られる『東京図書館制覇!Blog版』。毎日チェックしていると、Takeniさんのダイエット状況など、マニアックなプライベート情報も知ることができます。

    コダワリ!
     ~なぜ『東京図書館制覇!Blog版』なのか?~
     
    編集部:
    『東京図書館制覇!』『東京図書館制覇!Blog版』を始めたきっかけを教えてください。
    ブロガー:
    東京23区は、ほかの政令指定都市と違って、市の下に各区がある(神奈川県横浜市青葉区など)のではなく、東京都の下に区が存在しています(東京都杉並区など)。ですので、公立図書館も各区がそれぞれ運営しています。
    東京23区は面積が小さく、公共交通機関も発達しているので、多くの東京人は日常的にあちこちの区を行き来しており、図書館もその感覚で利用したいはず。ですが、ホームページを各区でバラバラに作っているので、一元的に見ることができるサイトがあったら便利だなあと。それを実現させたのが、『東京図書館制覇!』です。
    ……というのは後付けの理由で、本当のところは、ブログを始めるのにただの日記では面白くないのでテーマを決めようと思い、「東京の図書館すべてを巡る」という案を思いついて、誰もやっていないようなのでやってみよう!というのが、サイト・ブログを始めたきっかけです(笑)。
    編集部:
    「図書館」のどういうところが魅力なんでしょう?
    ブロガー:
    本がたくさんあるところ(笑)。書店と違って、最近流行のもの以外の本や、図書館ならではの本があるところが、「面白い本を掘り出したい」という心をそそります。
    また、おそらく一人で本を読むより、人のなかで本を読むのが好きなのかもしれません。ごくたまにですが、そのとき読んでいる内容と、近くで交わされている会話が結びついたり、そういう偶然も楽しいですね。まあ本当は、図書館ではあまり私語はよろしくないのですが(笑)。
    世田谷区立中央図書館

    世田谷区立中央図書館(編集部撮影)。
    東急田園都市線・桜新町駅から教育センター通りへ徒歩10分の世田谷区教育会館内にあり、プラネタリウムや郷土学習室を併設。桜新町駅を地上に出た通りは、その名のとおり桜並木になっています。Takeniさんいわく、「春に行くと本当に楽しいですよ」とのこと。『東京図書館制覇!Blog版』には、図書館自体の訪問記録だけでなく、その道中で出会う東京の町の様子も書かれているので、「散歩がてら、ちょっと図書館にでも行ってみようか」なんていう気分を後押しされます。

    2009年2月6日 22時38分 admin
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